湿度が低く、空気の透明度が高いハレアカラ山頂では、日没時のみならず日の出でもグリーンフラッシュを見ることができるといいます。
今回は夏場にしては天候が悪く、日没時のグリーンフラッシュは見られずじまい。
それでもこのような瞬間に居合わせることができるだけでシアワセの極みです。
薄明終了は20時20分頃。
星たちが一斉に瞬きを始め、きわめて明るいシャンデリアが出現します。
そうです、明るいのです。
恒星の輝きは日本で見るそれの2倍は明るく、驚くべきことに天の川の中心部の雲が白く発光して見えるのです。
日本で見る射手座付近の天の川の3倍くらいのコントラストがあるのでは。
EOS60D改 + SIGMA 10mm F2.8 FISHEYE (with ポータブル赤道儀TOAST PRO)
ISO800, F3.5, 210秒(LEE SOFT3 フィルター使用)
20時34分に撮った、記念すべき最初の1枚。
山頂からは360度真っ暗というわけではありません。
西にはカフルイの街明かりも見えるし、遠くはハワイ島最大のリゾートタウン・サウスコハラの街明かり(上の写真のオレンジ色の部分)も目に飛び込んできます。
それでもこの圧倒的な天の川の存在感を前にすると、全く気になることはありません。
EOS60D改 + EF14mm F2.8L II HSM (with ポータブル赤道儀TOAST PRO)
ISO640, F3.5, 240秒
夢にまで見た天の川を、夢の中で思い描いた構図通りカタチにすることができました。
南半球の国へ行って南十字星を構図に入れなくても、ぼくとしてはコンパス座のあたりまで写ってくれれば充分満足。
サンセットを見終えるとほとんどの人は下山するのですが、それでも数台の車は引き続き残り、ガラス張りのサミットビルディングの周囲でうっとりと満天の星空を飽くことなく眺めています。
彼ら彼女らの胸の高鳴りが、テレパシーのように空間を伝わり、ぼくのハートに共鳴します。
その瞬間、ぼくたちは“個”を超え、確かに宇宙と一体化していました。
EOS60D改 + EF14mm F2.8L II HSM (with ポータブル赤道儀TOAST PRO)
ISO1250, F2.8, 60秒
双眼鏡でも南側を主体に、時間を惜しんでたくさんの天体を眺めました。
今までさんざん苦労して追い続けてきたオメガ星団を、いとも簡単に捉えることができたのは驚きでした。
上の写真では飛行機の航跡が中央下に写っていますが、航跡左の斜め上にケンタウルス座のハダルとリギルケンタウルス、右斜め上に明るく輝く星がオメガ星団です。
この日も翌日も非常に山頂付近風が強く、広角レンズといえど風によるブレがところどころ生じています。
画面全域にわたって針でつついたようにシャープに写っていないのが唯一残念な点。
100mmのマクロレンズでも撮ってみたのですが、こちらは3枚写した時点でギブアップ。流れすぎです(泣)。
三脚も登山や旅行用の28mmですから仕方ないですね。
EOS60D改 + EF100mm F2.8L IS MACRO HSM (with ポータブル赤道儀TOAST PRO)
ISO800, F2.8, 120秒
比較的ぶれが少なかったカットがこれですが、これはサソリ座のH12。
双眼鏡で見た中で、この日一番美しく感じたのでレンズを向けてみました。
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