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カテゴリー「星景写真(中越&上越)」の6件の記事

2017年11月 7日 (火)

カシオペアと白岩観音

絶好のサーフスポットとして知られる、通称白岩観音ビーチ。
そこに立っている観音像の正式名称は、越後七浦観音と言います。
すぐ脇に外灯が立っているのだけど、夏場以外は点灯しないのか、夕暮れになっても暗いままでした。
6日は近くの海岸で夕日の写真を撮ったあと弥彦山へ上がるつもりでしたが、日本海にひとつも漁船の漁り火が見えないし、結局この海岸で1時間半近く写真を撮っていました。

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EOS80D改 + TOKINAR 14-20mm F2.0 PRO DX (14mm)
ISO2000, F2.8, 3.2sec  (拡散系フィルター使用)

撮影時刻:17時52分。
カシオペアから二重星団、そしてペルセウスを入れてみました。
赤道儀は持ってきていないし、高感度に強いフルサイズ機もこの日はありません。
EOS 80Dで星をできるだけ止めて写す固定撮影は荷が重いのですが、まあ仕方ありません。
上の写真では偶然道路を走る車のヘッドライトが一瞬入ってくれたので、シャドーが出てくれました。
帰り際再び立ち寄ってみたのですが、暗くなってしまうとさすがに駐車場入り口の外灯や道路を隔てて反対側に建つ建物の明かりの影響が出てしまい、輝度差が大きくなるため、観音様のディテールの描写が難しくなります。
薄明終了直前が撮り頃だと思いました。

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EOS80D改 + TOKINAR 14-20mm F2.0 PRO DX (14mm)

撮影時刻:18時10分~15分頃。
固定撮影ですが、地上部と星空部を分けて撮りました。
地平線周りのグラデーションを自然につなげるためには、線形グラデでうまく不透明度を調整しながら合体させる必要がありますが、1年近くそのワザを使っていないので使い方をすっかり忘れてしまいました。
それでも、ああだこうだと直感的にフォトショと1時間以上格闘していたらなんとかなりましたが。
再現性はないのがツライところ。
再び勉強しないといけません。

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3枚をつなげてみました。
地平線の彼方に漁船が2~3隻いますが、肉眼ではほとんど見えなかったので気持ちよかったです。
これで低空の透明度が良かったら最高だったのですが。

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佐渡の島影がぎりぎり見えるかどうかという透明度だったのでグリーンフラッシュは見えないかなと思いましたが、それでも雲に邪魔されず、すとんと地平線に太陽は沈んでいったので気持ちよかったです。
画像を見ると、黒点がひとつもありません。
色合いの赤みが強い時は透明度が悪い証左。
それでもΩ型太陽は見ることができました(写真はその直前の太陽)。

2014年9月29日 (月)

週末の星空

土曜日は、越後七浦シーサイドラインを白岩観音へ。
今の時期なら、海岸線ギリギリに南の天の川が現れるはず。
笹川流れの狐崎でも同様の構図が得られそうですが、どちらの場合も漁船の漁り火が問題です。
結果、やはり漁り火の影響は絶大でした。

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EOS60Da + SAMYANG 16mm F2.0 ED AS

天の川は予想通りの位置に現れてきてくれました。
それは嬉しいのですが、この明るさです。
海岸線が非常に美しいがゆえに、なおのこと悲しい。

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この海岸(花立)は車が入れないので、自然がよく保全されています。
駐車場からも徒歩4分程度で来られます。

日曜日は雄国沼へ。
雄国沼へ来るのはこれでまだ二度目。
夏以外は車で金沢峠まで入れるらしいので、数年前から計画を練っていた場所です。
塩川町川前の標高が350m、そこから標高1150mの金沢峠までぐわんぐわん登ってきます。タイトなカーブの連続で、ドライバー以外は車酔いするかも。
道路は舗装されていますが、夜間は真っ暗になりますし、山道の運転に慣れていない人はNGです。

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EOS60Da + SAMYANG 16mm F2.0 ED AS

金沢峠からの夜景。喜多方市方面をパチリ。
気分はマウイ島のハレアカラ山頂の駐車場です(数年前に行ったんです。ほんと、雰囲気が似ています)。
ちなみに、喜多方市街の夜景はそれほど明るくありません。
雲さえなければ、雄国沼からの星空はコントラストの高い第一級のそれが見られるものと確信しています。

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よく晴れています。どんだけすごい星空が見られることだろう。
期待に胸が膨らみます。
今日こそ、湖面に垂直に立ち上がる天の川と、鏡のような湖面への反射を写してみたい!

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駐車場から徒歩30分でこの場所へ着きました。
構図はステラでのシミュレーション通り。
三日月がいい感じで沈んでいきます。でも、ちょっと雲が拡がりつつあるような。
湖面の透明感が違います。さすが標高1100m。
魚も結構いるようで、たまにバシャンという音がします。
水の透明度も高く、まさしく鏡のように澄んでいます。
・・・と、いいのはここまででした。
あれよあれよという間に薄雲が広がり、天の川は隠れてしまいました。
しかも機材の設定ミスで、唯一写せた最初の4枚(追尾撮影バージョン)もボツに。
30分後には、くっきり見えていたカシオペアもお隠れ遊ばし・・・
でも、来てよかったです。
取りあえずは、入念にインスペクションできましたから。

2012年9月29日 (土)

弥彦山山頂で夕日を堪能す

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EOS7D + SIGMA 17-70mm F2.8-4.0 EX DC OS HSM

グリーンフラッシュ警報が発令されたので、急遽弥彦山山頂へGO!
しかし、相変わらず良い透明度を保っている東側の空に比べ、西側の空は日没間近になって透明度が落ちてきました。しかも、低空に薄雲が湧いてくるし・・・

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EOS Kiss X6i + EF70-200mm F2.8L IS II USM (with 2倍テレコン)

こんな感じで今日も太陽は沈みましたとさ。

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EOS7D + SIGMA 17-70mm F2.8-4.0 EX DC OS HSM (with プロソフトンA)

帰りに角田浜へ立ち寄り、しばし空の陰影の変化を楽しみました。
北斗七星って、本当に目立ちますね。

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EOS7D + SIGMA 17-70mm F2.8-4.0 EX DC OS HSM

潮風が心地よかった。今日もいい一日でした。

 

2011年11月 3日 (木)

カノープスを求めて

まずはお詫びと訂正です。
昨日、カノープスの撮影に成功した旨の記事をアップしましたが、実際はカノープスは写っていなかったため、記事は削除しました。(Sさん、ありがとうございます!)
11月2日、昨年から目を付けていた山古志村の種苧原郊外の某所へ行ってみたのですが、結構高い木立があちこちにあり、当初の場所を変更しなければいけませんでした。
とはいえ、新たに探した場所もすぐ近くですし、標高490m近くあります。
ステライメージのシュミレーションだと見えるはずでした。
しかしながら実際に写った星を精査してみると、カノープスはこの場所からは見えないようです。
本当にあと少しの所で稜線に顔を出してくれません。あと100m高かったら見えるのだろうけど、かといって長岡の八方台では見えないし、本当に見える場所探しは困難です。

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EOS60D改 + Samyang 35mm F1.4 AS UMC (with LPS-P2 & プロソフトンA)
ISO1250, F2.8, 1分

ぼくがカノープスと勘違いした右の稜線に近い赤い星は、τPup (とも) 光度  2.94。
ステライメージでバイエル名を表示させると、カノープスのすぐ左隣にこの恒星を見つけることができます。

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EOS60D改 + Samyang 35mm F1.4 AS UMC (with LPS-P2)
ISO1600, F2.8, 1分15秒

カノープスと思い込んでいたτPup が見えていたのが、おおむね2時55分から3時40分頃まで。
上の写真は3時50分に写したものですが、既にτPup は沈んでしまっています。
画面中央下の稜線に近いところに輝く明るい星は、アルスハイルアルムリフ。
この星だったら、随分長いこと見えているんですけどね。
場所の確認のために装着した拡散系フィルターを外して撮ってみると、とも座付近にはいろいろと特徴的な天体が多くあることに気づかされます。
その代表格がNGC2477でしょう。真ん中よりやや下にもやもやっとした雲のようなものが写っていますが、これがそう。
かなり密集した散開星団で、今度は望遠レンズで狙ってみたい対象です。
その左には同じく散開星団のNGC2546、すぐ上にはNGC2451があります。
地平線近くなので赤い散光星雲はほとんど写っていませんが、南半球へ行けばこのあたりはかなり真っ赤に写るはず。巨大なガム星雲の一部だからです。

あと、この日撮った写真を幾つか掲載します。

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EOS60D + EF14mm F2.8L II USM (with LPS-P2)
ISO1250, F3.5, 3分 (8枚コンポ、トリミング)

光害カットフィルターを付けているのを忘れて、超広角レンズを使ってしまいました。
そのため周辺部が激しく流れているので、その部分を大幅にカットしています。
初冬らしい星座の組み合わせです。

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EOS60D + EF70-200mm F2.8L IS II USM (with LPS-P2、200mm側にて)
ISO1600, F2.8, 4分 (ワンショット)

カモメ星雲と散開星団M50の組み合わせです。

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EOS60D + Samyang 35mm F1.4 AS UMC (with LPS-P2)
ISO800, F2.8, 7分 (2枚コンポ)

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EOS60D + Samyang 35mm F1.4 AS UMC (with LPS-P2)
ISO1600, F2.8, 4分 (2枚コンポ)

カノープスが現れる予定時刻は3時。それまで間があったので、ひたすら双眼鏡で星空散歩を決め込みました。
カメラの電池切れでとも座付近のガム星雲(最後の写真)はたっぷり露出をかけられず、いつものショボい写りになってしまったのは残念。
南天のとの格闘はまだまだ続きます。

2010年6月21日 (月)

冬鳥越スキーガーデンのバラ 番外編(後編)

22時過ぎからカメラをIRフィルター換装したEOS 40Dに切り替え、丁度いい高さに昇ってきた天の川を描写すべく撮影を続行しました。
月が地平線に沈み暗くなると、サーチライト状の外灯の明るさがまずます際立ってきます。
そこで光害カットフィルターのIDAS P2を付けて撮ってみました。
このフィルターはピントが中央に集中するため、中望遠以上の焦点距離のレンズに普通は使います。でないと、周辺部が流れるからです。
それを承知で非装着の画像と比較する上で実験してみたわけです。

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確かにかなり周辺部の星は線状に写ってしまいます。
しかしながら、次に紹介するカット(以降は全てP2非装着です)に比べると、地上風景部分の色被りがかなり押さえられていることがわかります。
上の写真の1-2枚目に写っている星座は白鳥座。
まだ月が完全に沈みきっていないので、あまりディテールは写りませんでした。

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P2フィルター装着の場合暗くなるので、露出を倍に伸ばさないといけません。
だけど、地上風景部分のディテールをある程度残すにはシャッタースピードを1分程度に抑える必要があります。となるとあとはISOを上げる手段がありますが、そうすると今度はノイズが増えます。
ここではISOを1000に押さえているので、P2フィルター非装着のカットと比べるとやや暗めに写っています。
色被りは残るけど、非装着の上の写真の方が画質はやや上でしょうか。

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いろいろアングルを変えて撮りましたが、追尾撮影なのでその都度極軸合わせをしないといけません。その作業が非常に神経が疲れます。
そのため、この写真を最後に体力切れのため撤収。時刻は23時を回っていました。

次回の新月期は、蓮の花の群生をバックにした星景写真を撮ってみたいと思います。

2010年6月20日 (日)

冬鳥越スキーガーデンのバラ 番外編(前編)

6月17日、全く期待していなかったのですが、梅雨入りしたにも関わらず、快晴になりました。この日は三日月が22時半頃沈むことになっていたので、星の写真はそれ以降ということになります。それまでこの天気が持ってくれるかどうか。
でも、この日は朝からある種の確信がハートに感じられたのです。
そしてサプライズは訪れました。大体、奇跡や偶然が起こるときは期待をすんなり手放した瞬間にやってくることが多いもの。
梅雨入り宣言がなされてから、バラを借景にした星景写真はまた来年にしようとあきらめたばかりだったのですが。
現地着、夜8時ちょっと前。
外灯がないと思っていたのですが、実際に暗くなってから行ってみると、少しありました。
残念だったのは、斜め向かいにある工場のような建物の敷地にある水銀灯。
人気が全くないにも関わらず、一晩中点いているようでした。
その明るさたるや、半端じゃない。しかも無指向性です。バラ園のほとんどを明るく照らし出しています。
スキーガーデン前の外灯は傘が付いているし、明るさはそれほどでもなかったので、あまり実害はなかったのですが。
もうひとつ驚いたのは、ホタルが結構舞っていたこと。
バラ園の右隣は水田になっていて、くだんの工場はその正面にあります。
水田の奥が地形の関係で工場の外灯が届かなくなっており、そこのエリアでホタルが発生している模様。
それはそれは幻想的な光景でした。
あの明るい外灯はホタルの生態系にも影響を及ぼしているはずです。
もしあの明かりがなかったら周囲は漆黒の闇に包まれるはずで、そうしたらホタルの生息域も水田全体に広がるはず。
ホタルの舞うバラ園なんて聞いたことがありません。観光的にも目玉になります。
貴重な自然を残して欲しいと切に願うものです。

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月が沈む22時半までは、正確な色再現がしやすい非改造機の7Dを使いました。
レンズは終日キャノンの単焦点、EF14mm F2.8L II一本槍です。
上の写真の撮影時刻は20時12分。固定撮影です。
それなりに空が澄み渡っていることがわかると思います。

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上の2枚は2枚の写真をコンポジットしたもの。特に露出を変えているわけではありません。月が出ている間は赤道儀を使わず、固定撮影に終始しました。
暗くなってくるにつれ、サーチライトのような外灯の影響が写りに反映し始めます。
これはこれでシュールな感じの絵になるので、特に補正はかけていません。

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月が出ている間に1枚だけHDRの実験をしてみました。
つまり、露出を変えて3枚連続で撮り、それをPhotoshop CS5のHDR機能で合成してみたのです。それが上の作品。
ホタルの生息地は左の奥にあります。
やはりこの機能、処理が激重いので、微調整がしにくい。かなりのハイスペックのパソコンでないと実用的ではなさそうです。
この程度の絵なら、普通の処理で十分同様の効果を引き出すことができそう。

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上の写真は21時20分頃撮った写真。
ここから赤道儀を使い、星の描写を優先させて追尾撮影しています。
この日は湿気がとても多く、気がついたらレンズが曇っていました。
おおむね露出時間は40秒から60秒くらいで2枚ワンセットで撮っていたのですが、毎回レンズを拭き拭きしないとなりませんでした。
そのため、ややこもった感じの写りになっています。

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ここがこのバラ園の最奥部。すぐ右がホタルの生息地となっています。
工場のサーチライトが届いていないことがわかると思います。
暗部をかなり画像処理で持ち上げていますが、このあたりは本当に真っ暗です。
いて座を中心とする夏の天の川が昇ってきました。サソリの目玉(アンタレス)がよく目立ちます。
上の写真の撮影時刻は21時45分頃。
そろそろカメラを天体仕様の40Dにチェンジさせる潮時です。

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