ニュールンベルグのクリスマスマーケット(撮影:2007年12月)。
2007~2012年にかけて、都合4回ほどドイツやその近隣諸国を旅行しました。
目的はクリスマスマーケットの視察で、これは最初の旅行の時に写したものです。
そもそものきっかけは、通っていた英会話スクールでたまたま見た映画「POLAR EXPRESS」(ロバート・ゼメキス監督)にはまったからでした。
この映画の最後の方の場面で描かれる広場の雰囲気に、とことん魅せられたのです。
そして、あ、この広場はドイツのどこかの町のクリスマスマーケットをモデルにしているな、と直感したのでした。
そのイメージに最も近いと想像したのが、古都ニュールンベルグのそれだったのです。
といっても、それまでニュールンベルグに行ったことはありません。
これも直感でした。
その後、2012年12月までの間に30近くの町のクリスマスマーケットを訪れましたが、やはり第一印象は変わっていません。
ニュールンベルグの、フラウエン教会前の中央広場が一番雰囲気が似ている・・・
ドイツの主要なクリスマスマーケットで、まだ見たことのないのはドレスデンのそれ。
ここも規模が大きそうです。
今まで見て来た中では、シュツットガルトとニュールンベルグが突出していましたが、おそらくドレスデンもそれに並ぶでしょう。
そしてドレスデンの広場の雰囲気も、微妙にポーラー・エクスプレスで描かれている広場を彷彿とさせるんですよね。
いつかは確かめに行かなければ。
フランクフルトから成田へ飛ぶ直行便のフライト時間が20時台だったので、最終日の昼間も行動ができます。
今回はフランクフルトの北約50kmに位置するゲーテゆかりの街、ヴェツラーを選びました。
文学少女だった母はゲーテの大ファンで、ぼくが中学生になると、そろそろブンガクの良さをわかる年頃になったとみなされたのか、よくゲーテの魅力を聞かされたものでした。
それで、中学生の時、初めて読んだゲーテの作品が「若きウェルテルの悩み」でした。
ただ、当時はまだ本当の恋をしたことがなかったし、どこが面白いのかさっぱりわからなかったけど・・・
この町には、ゲーテが恋したシャルロッテ・ブフの生家が残されているのです。
後年、この小説を再読したとき、ぼくもロッテにほのかな恋心を抱いたものでした。
ロッテに会いに、いざヴェツラーへ。
旧市街は、駅から徒歩15分でくらいで辿り着きます。
これは、旧市街入り口の丘でのワンショット。
旧市街の中心は丘の上にあり、傍らに写真の大聖堂が立っています。
大聖堂を目指して歩けば、道に迷うことはありません。
上の2枚は、大聖堂前の広場での撮影。木組みの家がメルヘンチックです。
一軒一軒微妙に異なる、建物の傾き加減にわびさびを感じます。
ロッテの家(lottehaus)は、大聖堂前の広場からすぐでした(徒歩3分)。
左の白い家がロッテの生家。
写真には写っていませんが、右にモダンな建物があり、そこで入場券を買います。
館内の写真撮影は禁じられていますが、ゲーテファンは一見の価値あり。
古き良き時代の庶民の暮らしぶりの一端を、垣間見ることができます。
ちなみに、入場券を売っている建物はライカ関係の光学博物館とのこと。
ヴェツラー郊外には、ライカの工場がありました。
ロッテの家近くからのワンシーン。
ドイツの家は、屋根の傾斜がこのように急な家が多いです。
これだけの傾斜があったら、新潟県内山間部の家でも、雪下ろしをしなくてもすむようにあると思いますが・・・
クリスマス市は旧市街の中心部ではなく、ラーン川に近いダウンタウンの一角で細々と開かれていました。
この他には、おそらくクリスマス市とは無関係だと思うのですが、駅前通りにも露店が見受けられました。
昨日アップしたマールブルグもラーン川沿いに開けた町ですが、ヴェツラーもそうです。
新緑の頃には、絵はがきのような風景が見られることでしょう。
メルヘン街道入り口に位置し、グリム兄弟が学生時代を過ごした街として知られるマールブルグ。
フランクフルトからはIC特急で約1時間と、半日観光には手頃な距離です。
駅から徒歩8-10分、街のランドマークの一つであるエリザベート教会は、ドイツ最古のゴシック様式の教会です。
内部はフラッシュの使用は不可ですが、写真撮影は許可されています。
エリザベート教会から、緩やかな傾斜の登り坂を徒歩10分で旧市街に辿り着きます。
坂のある街の散策は本当に楽しいですね。登り坂も苦になりません。
マルクト広場の西方に建つ、マリエン教会裏の土手からのパノラマ。
この近くに、グリム兄弟がお世話になったサヴィニー教授の家や、兄弟が下宿した家などが残されています。
マリエン広場はそう大きくはありません。
撮影日は11月28日。丁度この日からクリスマス・マーケットが始まるみたいで、広場の片隅では大勢の人が集まって、なにやら式典を催していました。
同じく、マリエン広場。
旧市街まで行くと、小高い丘の上にお城が立っているのが見えてきます。
このお城は方伯城(Landgrafenschloss)。
中は博物館となっており、見学することができます。(ただし、ここまで駅から歩くとなると、ちょっとしたハイキング並みの体力が必要。石畳を歩くのは意外と疲れるので、しっかりした靴を履いてきて下さい。)
メリークリスマス!
クリスマスの今日は、日本でもよく知られた観光地・ハイデルベルグです。
あいにく天候が悪かったのと、昼間のみの観光だったので、写真はそれほど見栄えはしません。
だけど、この町の魅力の片鱗はおわかり頂けるかと思います。
クリスマス・マーケットは数カ所に分散しており、全部を合わせても露店の数はそう多くはありません。
そのため、クリスマス・マーケットを目的に訪れるのはお勧めしません。
フランクフルトからオプショナルツアーも出ていますが、IC特急でわずか50分で行けるので、個人で行った方がずっと安くつきます。
裏通りの散策がこの町の何よりの魅力。
背後にそびえる城はハイデルベルグ城。
修復工事は完全に終わっておらず、半分は荒廃したままです。
そこが逆に魅力でもあったりします。
新緑の時期になると、雰囲気は一変し、絵はがきでよく見られるような、フォトジェニックな風景になります。でも、冬は冬でいいですね。
*今回のドイツ旅行の写真、カメラはCanon EOS X6i、レンズはSigma 17-70mm F2.8-4.0 EX DC OS HSMです。気温が低いので、夏場で経験したX6iの盛大なノイズは影を潜め、ISO400だったら大伸ばしに耐えうる充分な画質。
ぼくの中でかすかにくすぶり続けていたフルサイズ信仰?は、完全に消え去りましたとさ。
ブラウンシュヴァイクを知っている人は、かなりのドイツ通でしょう。
一応、地球の歩き方ドイツの最新刊('12-'13)p481に載っていたりしますが、まず日本では無名の町です。
ハンミュンデン、ハーメルン、カッセルなど、メルヘン街道沿いの町へ行くつもりだったのですが、ハノーヴァーのツーリスト・インフォメーション・センターでもらったクリスマス・マーケットのパンフレットを見て魅力を感じ、急遽この町へ行ってみた次第です。
交通も至便。ハノーヴァーからIC特急で約30分です。
ただし、駅から旧市街まで徒歩15分前後で行ける今回訪れた他の町に対し、こちらは歩くと30分近くかかります。ですから、市電もしくはバスを利用しないといけません。
クリスマス市は、大聖堂を取り囲むように立っています。
その中心がブルク広場。
ただし、面積はそれほどでもなく、露店の軒数もパンフレットで謳っているほど多くはありませんでしたが。
ストリート・パフォーマーを発見。
なぜかこの町ではチョコレート屋さんを多く見かけました。
旧市街のはずれに立つダンクヴァルローデ城(Burg Dankwarderode)。
実は人口25万人を誇るブラウンシュヴァイク、旧市街は意外とモダンです。
大聖堂以外にみるべき建造物もなく、しかしながらショッピングセンターは充実しており、活気は非常にあります。
大聖堂以外ではこのダンクヴァルローデ城が、中世の面影を残す建物と言えるでしょう。
ブルク広場の中心です。このあたりが最も絵になるスポットで、実際、地球の歩き方ドイツのこの町のページでは、このアングルで撮った写真が掲載されています。
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