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2017年7月11日 (火)

そして、桃源郷へ

10日、つい先日立ち寄り、ヒメボタルを数匹見かけたポイントへ。
そこでは残念ながら、1~2匹しか眼視できませんでした。
撮影中、林の境を右横へ200mほど歩いて様子を見ましたが、150mほど歩くと理想的な林が現れたものの、姫の姿はありません。
標高が約50mしかないため、明らかにここでの姫は終焉に向かっているようです。
来年6月の新月期に改めて来てみたいと思います。

さて、その後にまた新しいポイントへ立ち寄りました。
標高約100m、三面川水系の新たな川沿い。

Img_6304_24p

総露出時間約6分。
グーグルアースの空中写真をプリントアウトした紙を忘れてきたため、目的地の一歩手前までしか行けなかったのですが、たまたま車を停めた高台から川を見下ろすと、沢山のゲンジが舞っている光景が目に飛び込んできました。
最奥の集落を過ぎたところで川はゆるやかに湾曲しているのですが、湾曲に沿って広範囲にホタルの姿が見られます。

Img_0147_0162p

総露出時間約5分。
こちらは上手の田んぼの脇の、細い沢沿いを飛ぶホタル。
(実は、右手の林の中にもヒメボタルが数匹いました。)
一帯はかなり広大。
昼間の下見なしに乗り込んできたのですが、四方八方どこにでもホタルがいる感じで、久しぶりにアドレナリンが噴出しました。
集落には外灯が少なく、明るさも一昔前のもの。
心を落ち着かせて周囲の地形を観察すると、ぼくの知っている県北の棚田地帯に負けず劣らず心の琴線に触れる何かがありました。

Img_6327_80p

総露出時間約14分。
こちらが最初に目にしたヒメボタルのいる林。
林道からやや見上げるような形でカメラを構えています。
今年初めてもう1台のカメラを取り出し、2台体制でヒメボタルを写しました。

Img_0092_0118p

総露出時間約9分。
こちらは2mの崖を登って、林の入り口に設置したカメラで写したもの。
林道から林まで2~3mの高低差があり、傾斜も急なため、林に入れる場所はほとんどありません。
木はそこそこ密集しているので、奥行きのある絵を撮るのは難しいです。
ヒメボタルの数はかなり多く、10匹前後はいたと思います。
ヒメボタルの写真はいずれもフルサイズ機+24mmの単焦点レンズでの組み合わせて撮っているのですが、ホタルの軌跡を誇張するために、拡散系フィルターを次回は使ってみようと思います。

Img_0122_0146p

総露出時間約8分。
ここも含め、ぼくが開拓した県北のヒメボタルのポイントは、どこも北西斜面になります。
ここもそうです。
すなわち、月明かりの影響を受けにくく、21時を過ぎたぐらいではまだ月が稜線から顔を出しません。
そのため思ったよりも林の中は暗く、このショットは露出アンダー気味になってしまいました。

Img_0163

21時半、月が昇ってきました。
それと同時に、それまでそこそこ正面の田んぼと林の境目で舞っていたゲンジたちもなりを潜めました。
そして、今回ヒメボタルの棲息を確認した林が正面右手の背の高いそれになります。
ぼくもこのあとすぐ現地を跡にしたのですが、帰りはしばらくこの月明かりが入らない、そして外灯も全くない道路を走ります。
この日の余韻もさめやらぬままに、ひょっとしたらその辺の林にもヒメボタルがいるのではないかと思い、車を路肩に停めてみました。

Img_0169_0178p

総露出時間約3分。
すると、いるではありませんか。
ここは道路から10mほど下った竹藪なのですが、すぐ向こうは川。
道路と川に分断された場所です。
竹藪の奥行きは8mくらいしかなく、しかし横幅は50mくらいはありそうです。
この竹藪には端から端まで、数は少ないもののヒメボタルの姿が見られました。

Img_0182_0183

車に戻ってみると、背後の林でもヒメボタルが1匹舞っています。
これは2枚の比較明合成です。
結局、4~5kmくらい走る間に車を4回停め、あたりを見渡しました。
そして、そのうち3回、数的には1~2匹なのですが、道路のすぐ脇の林の中でヒメボタルのゴールデンフラッシュを見ました。
この辺は広義の朝日連峰山麓にあたりますが、新発田市近郊の二王子山麓や櫛形山脈が開発され尽くしている(グーグルアースを見ると一目瞭然)のに対し、三面川水系の各河川の上流部はかなり太古の自然に近い森林が残されているように思います。
ヒメボタルの生息地は、おそらく無数にあることでしょう。
面白くなってきました。

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ホタル2017(下越)」カテゴリの記事

コメント

新規開拓、楽しそうですね。
飛翔軌跡がとっても素敵な写真ですね。
数よりは、軌跡がヒメの魅力だと思います。

もっちゃん、コメントありがとうございます。楽しいというか、誰もやっていないことをやっているわけで、なおかつ成果も上がっていますから達成感もあります。一種の宝探しとも言えますね。ヒメボタルには未知の部分も多いし、一生を捧げるに値する対象です。ヒメボタルの軌跡は簡単に色彩や明るさが飽和してしまうので、露出のさじ加減~画像処理も含めて~が難しいですね。もっとカメラの近くを通ってくれれば24mmでもいいんですけど、このくらいの距離感があるなら35mmがベストでしょうか。レンズの選択も悩みどころですが、それがまた楽しいんですけどね。

最近知り合った星仲間2人がヒメボタル仲間となりました。
FBにもアップしましたが、googleマップで「福島ホタルまっぷ」を作りましたので、みんなで情報集約したいと考えています。
釣りでもそうでしたが、ディスクロージャーが新規開拓の一番の近道ですね。
気が向いたら、情報登録して下さい。隣県ですから!

閉鎖的と思われるかもしれませんが、基本的にネットで正確な生息地情報を公開する気はありません。親しい友達や信頼できる人には問われれば情報を教えたり、現地へ同行したりしていますが、しばらくはこのようなスタンスでやっていこうと思っています。

荒れるリスクを考えれば公開しない方が普通ですよね。私としては、佐藤さんの精力的活動が励みになっているので、「新潟のあちこちにもいるぞ」程度の発信は継続してもらえると嬉しいです。

ご理解頂きありがとうございます。まさにぼくの狙いがそこにあります。ホタルの種類を問わず、自力で探してみようかなというモチベーション作りになればとの思いが背後にあります。それは星景写真にも言えることで、こんな身近な所できれいな星空が拝めるんだよ、もっと野山に出かけてみようよ、自分のテリトリーで、オリジナルの素敵な場所を探してみようよ、と呼びかけをしているわけです。
ホタルの種類を問わず、生息地に関して補足すると、なかなかデリケートな要素も絡んでくるので、自分の中で3つのランクに分け、情報公開度をコントロールしています。ランクAは、ここはある程度の人が訪れても大丈夫だろうし、地形的にも安全だという場所。場所によってはグーグルアースでの座標を書いていたりもします。
ランクCは、地形的に険しい場所だったり、熊との遭遇がありえる環境だったり、面積が狭いためマナーをわきまえない人がどっと来ると絶滅につながる可能性の高い場所だったりするケース。ランクBはその中間です。

初めまして。今年初めてゲンジホタル撮影をしてすっかりホタルのとりこになった
者です。
新潟にもヒメボタルがいるという事に驚き、まさに自分でも探してみようとモチベーションがあがりました。これからの更新も楽しみにしております(^-^)
ひとつ質問ですが、杉林でヒメボタルに遭遇した経験はありますでしょうか?

目指しているところは一緒ですね。

私は転勤族で、東京から青森に転勤して以来、宮城、秋田、そして福島と東北を渡り歩いて22年になります。
どの土地に行っても共通するのは、「ここには何もない」という地元の方の悲しい言葉。
私は、転勤は旅、勤務している間は滞在型の旅をしていると考えるようにしています。そうすると、地元の方々が「当たり前」として捉えているものが、「地域の宝物」であることに気が付くのです。
そう、「東北で良かった」理由がいくつも見つけられるのです。そういった宝を、地元の方々に気づいて頂き、次の代に繋いで欲しいと願っています。

ヒメボタルに関しては、なぜ誰も知らないのか?興味を持たないのか?不思議でなりません。
こんな素晴らしい宝物は、めったにないのに、歯がゆい思いです。
メスが飛べないということは、そのピンスポットでしか繁殖できないということであり、再開発という自然破壊により絶滅してしまう。
よって、知ること、広く知ってもらうことにより、そのことを社会が理解し歯止めをかける必要がある、と考えています。
安達太良山のヒメボタルが、二本松市の天然記念物になれば、そのスタートラインに立つことになるので、非常に喜ばしいことです。

コメント欄を汚してしまい、申し訳ありませんでした。

Yuriさん、コメントありがとうございます。ぼくの友達と同じ名前なので、一瞬どきっとしました(^^;)
もちろん杉林で見たことありますよ。ていうか、広葉樹林帯より針葉樹林帯に棲息するケースの方が多いと思います。ヒメボタルは他のホタルより生息期間が短いので、ひとつのポイントへ丹念に足を運ばないと、そこにいるかどうかわかならいので、見つけることができたら本当に奇跡です。グーグルアースは非常に役に立つツールです。高解像の空中写真により、山の開発具合がある程度わかるからです。とはいえ、今の日本で厳密な意味での原生林はほとんどないと思います。なので、限りなく原生林に近い林か、ぼくの見つけたポイントの例ですと、林道なり農道に面しているところは植林された杉林なのだけど、30~50m奥に入ると広葉樹の原生林になる、そんな場所も多いです。今は廃道になったか、それに近い状態の林道を探してみて下さい。それが一番効率がいいです。そして、農道や林道から森林の中を覗いてみるのです。月齢や気温も重要です。県内でしたら、おおむね標高150m以下の場所なら6月の新月期、標高150-400mの場所なら7月の新月期が狙い目です。わからないことがあったら、気軽に質問でして下さいね。グッドラック!

もっちゃん、同感です。てか、田んぼや川がコンクリートで覆われてしまい、山あいに住む子供でも、自然の中で遊んだ経験のない子が増えました。地域の宝がなんなのかわからず、魂を悪魔に売りさばいている(比喩です)山村は多いですよね。
ぼくはヒメボタルを特別視しているわけではないのですが、ゲンジやヘイケでさえ、ある時期のある時間帯になったら地元のどこそこに出現するという事実を知らない人があまりに多すぎると思います。近年ヒメボタルの存在がクローズアップされ、静かなブームを呼んでいるのは、ある意味納得できることです。
ヒメボタルは、私たちの母なる地球が人類に対して派遣した守護者なのです。
沢には岩魚がいて初夏にはホタルが舞う。それがマザーアースの描いた青写真です。
その青写真に、森にはヒメボタルなる妖精がいて、やはり初夏には人々を暗闇へいざなう、というのを付け加えたいのです。

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