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2017年7月 9日 (日)

ヒメボタルとの新しい出会い

満月前夜の明るい月が照っている中、今年初の県北(村上市)のヒメボタル生息地へ。
ヒメボタルは林の中に現れるので、満月期は数が少ないながらも多少は見ることができます。
しかしながら、今年は6月が低温傾向にあり、6月の新月期に出てきたヒメボタルはあまりないだろうということで、先月は一度も来ませんでした。
大別して、ヒメボタルの生息地は下越地方で二箇所把握しているのですが、そのうちのより標高の低い(約150m)こちらの林は、隣接する沢に多数のゲンジとヘイケが棲息するので、ヒメボタルがいなくてもこれらのホタルを楽しむことができます。
3年間観察してきてわかったことは、このポイントではヒメボタルはゲンジよりやや遅い時期~ヘイケとほぼ同じ時期~に発生するということです。
ここでのヒメボタルの存在を知らなかった頃は、沢沿いでそれこそ満月が出ているのに多数のゲンジを見たこともあります。
先月の気温のデータからすると、ヒメボタルは来週後半に一斉に発生するものと思われますが、果たしてどうでしょう?

Img_9981_92

森の入り口の比較的開けた草原でも、ピーク時にはヒメボタルが回遊してきたりするのですが、さすがにこの日は開けた場所は明るすぎます。
なので、森の核心部でカメラを構えました。
右手に小沢が流れているのですが、その上を2~3匹のゲンジがたまに舞うだけで、ヒメボタルはゼロ。
しかし、近くの場所で1匹だけ、それも至近距離でヒメボタルを見ました!
感動しました。
その個体は光りがとても強烈で、その存在感は森の精霊そのものでした。
ヒメボタルは早々にあきらめ、林間部から沢に降りて、ゲンジボタルの鑑賞に切り替えました。

Img_0001_0006

総露出時間2分半です。
満月期にこれだけのホタルを見たのは初めてです。
数年前の満月期に来た時は、もう少し下流部にしかいなかった。
ざっと流域を100mほど歩いて見た感じ、まんべんなくゲンジが川沿いで舞っていました。

Img_0010_26

そうこうするうちに、稜線から月が顔を出しました。
このショットの撮影開始時刻は20時50分。
総露出時間約6分。
もうひとつ嬉しかったのは、このポイントの入り口にある棚田で、ヘイケがたくさん見られて事でした。
おそらくタイミングが悪かっただけだと思うのですが、最近3年間この棚田でヘイケの乱舞を見ていないのです。
来週後半、月明かりの影響が少なくなる頃にはヘイケが完全復活しそうな予感。

この日は下見というスタンスでしたから、このあとすぐに帰途につきました。
帰りに昨年6月21日の記事で取り上げた、一番最後の写真の場所へ立ち寄ったのですが、ヒメボタルのゴールデンフラッシュを目撃することはかなわず。
この場所は標高が一気に下がって、約50mしかありません。
なので、6月の新月期に出てきた可能性が高い。
ヒメボタルの地上に出てからの寿命は約1週間しかないので、本当にタイミングを合わせるのが難しいのです。
ところが、車に向かって引き返している時、脳裏にヒメボタルが飛んでいるイメージがフラッシュバックのように映し出されました。
車を通り過ぎて、足は道路の反対側に延びる農道へと引き寄せられていきます。
夢遊病者のように真っ暗な山際まで歩いていくと、さきほど眉間の奥のスクリーンに映し出されたヒメボタルの光りが目に飛び込んできました。

Img_0028_51p

総露出時間約10分。
肉眼では2匹くらいしか見えませんでしたが、ピクセル等倍で見ると他にも2匹小さく写っています。
この場所(ポイントB)の特徴ですが、地形的に月が頭上に来るまでは月明かりの影響を受けません。
この日最初に訪れた場所以上に、月明かりの影響を受けにくいのです。
上の写真も、最初ISO3200, F2.8の組み合わせで撮り始めたのですが、すぐISOを5000まで上げ、それでも暗いので絞りをF2.5に変更。
最終的にはISOを6400まで上げるという。
新月期なら完全な暗闇と化すでしょう。
他のぼくの知っているヒメボタルの生息地と違い、ここには沢が流れていません。
林床は適度に湿っていますが、沢に隣接しないポイント(全国的に見ればそれが普通ですが)はここが初めてです。
おそらく、昨年6月21日の記事の一番最後の写真の場所(ポイントA)との間を分断して走っている道路が出来る前は、この一帯に広くヒメボタルが棲息していたのでしょう。
ポイントAは道路と川でサンドイッチされているため、総面積は狭いです。
一方、こちらのポイントBは背後が朝日連峰につらなる原生林のため(グーグルアースで東にずっと辿っていくと、林道も集落もない)、”大自然度”が高いのです。
撮影中、森との境を左右に100mほど歩いてみたのですが、地形的にも植生的にも違いはほとんどなかったので、かなり広範囲にヒメボタルがいる可能性があります。
数的にどれだけいるかは、1回だけの訪問では知るよしもないので、来年は6月のベストと思われる時期に改めて来てみたいと思います。
もちろん標高が低いとはいえ来週後半からの新月期にピークが来る可能性もあるので、近日中にもう一度来てみるつもりです。

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ホタル2017(下越)」カテゴリの記事

コメント

待ってました!新潟のヒメボタル。
7/8奥岳で撮影してきましたが、オープンスペースで
20匹程度はいました。
一方、原生林の中では、1時間も撮影して皆無でした。

経験値から、盛期は7/14前後だと踏んでいるのでらり週末が楽しみです。

ぜひ、パラダイスを見つけて下さい。

え、オープンスペースで20匹ですか、この月夜の晩に。それはサプライズですね。奥岳のポイント、座標でチェックしましたが、なかなかよさげですね。単純に面積が下越のポイントより広めなので、探索しがいがあります。いつか行きます!ヒメボタルの習性はかなり地域差があるようですが、ぼくも3年かかってようやくこの地区のヒメボタルのことがわかってきました。今回の新しい生息地の発見も、そんな経験値の積み重ねに依るところが大きいです。ぼくの予想では、14~15日あたりから4日間がピークかなと。あくまで村上の山奥のポイントでの話ですが。
それにしても月夜のオープンスペースに出てくるヒメボタルって・・・想像できません。

岳温泉文化協会が、二本松市の天然記念物とするよう、要望書を出したそうです。
https://blogs.yahoo.co.jp/nihonmatudakeonsen

ここにアップされたH12年からH28年までの観察数が、非常に興味深いのでご覧ください。

もっちゃん、情報ありがとうございます。200匹とか500匹とか、ありえねー。そんな乱舞を一目でいいから死ぬまでに見てみたいですね。ところで、10日夜、やはりありえないくらいどこにでもヒメボタルがいるエリアを発見しました。グーグルアースで目を付けた場所で、同じ三面川水系ではありますが、別な川沿いです。目的の集落のはずれの山林以外でも、途中の道路沿いの森にもいるんです。帰り、4kmの間に4回路肩に車を停め、隣接する森に目をやったら、3回、それぞれ2~3匹ではありますが、ヒメボタルを見ました。うち1箇所で写真も撮りました。
この集落はかなり大きいのですが、外灯も少なく、30年前の佇まいそのまま。集落までの道路にも外灯はほとんどなかったです。
川にはゲンジがあちこちで乱舞していたし、ひょっとしたらぼくの知っているポイントの中で、最もポテンシャルが高いかも。風景も美しく、この世の桃源郷そのものでした。

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