西会津への巡礼
星見に関して言えば、ここ数年は県北の旧朝日村へ行くことが多くなり、すっかりご無沙汰の感がある福島県西会津町の高陽根(かやね)。
かつて同じ西会津町の大山祇神社は新潟県内からも多くの参拝客を集めました。
飯豊連峰の南麓に位置する高陽根地区の集落の昔と変わらぬ素朴な佇まいは、善男善女の信仰心の拠り所となった大山祇神社のごとく、今もぼくの心を惹きつけてやまず、この地区へ星見に行く時は、ぼくの中では巡礼に行くような感覚なのです。
下越地方はここ5~6年で一気に光害が増したように感じますが、西会津町や、ぼくの両親の出身地の旧山都町はほとんど変化がないように思います。
なにせ、ぼくの母の集落は未だに外灯がひとつもない状態ですから。
28日、濃い霧が出ることが懸念された下越地方を離れ、滅多に霧が上がってくることのないこの地を久々に訪れたのですが、期待通りの星空を拝むことが出来ました。
しか~し、あろうことか赤道儀を忘れてきました。
仕方ないので固定撮影に切り替え、さらには固定新星景にチャレンジしたのですが、ちょっと1回あたりの露出時間を欲張りすぎたか、ステラではコンポジットできません。
他のソフトならどうかわかりませんが、どうあがいても追尾撮影の星空の写りにはかないませんので、今回は素直にあきらめました。
正面にサソリ座上部があります。
この場所からだとオメガ星団は(画面には写っていませんが)右の木立が邪魔になって見えないのですが、場所を変えれば視界に入ってきます。
ずっと南の低空を雲が去来していたので、双眼鏡を使っても見えなかったけれど。
だけど、南の空は飛行機銀座です。
本当にひっきりなしに飛行機が視界に入ります。
天蓋高原から天蓋山方向にカメラを向けるとやはり飛行機の軌跡がたくさん写るけど、こちらの方が飛行機の数は一枚上手。
これだけがネックです。
後ろを振り返って1枚。
正面が北になります。
南の低空はそれこそ西会津町の光害がややありますが、基本的に全方向まんべんなく暗く、霧もここまでは上がってこないので抜けの良い星空を高確率で楽しめるのが特徴。
この写真、よく見ると褐色の筋が写っています。
大気光です。
同じ日、沼澤氏が「緑の夜天光(高層大気光)が出現した」とFBに書いておられましたので、やはりこれは大気光なのでしょう。
沼澤氏がアップした星景写真には、もっと鮮やかに染まった緑色の空が写っていました。
ちなみに、外灯に照らされている家の方からもう6~7年くらい前になりますが、メールをもらったことがあります。
何かの拍子にぼくのブログを知ったらしく、ぼくの撮影場所が自分の家のすぐ近くであることから、ぼくに好意を持ってくれたのです。
今度来たら、是非うちにも寄ってください、と書いてありました。
会津の人は優しいのです。
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