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2016年10月 7日 (金)

漁船のいない海

10月6日、夜8時過ぎあたりから県北の海岸地帯では晴れるのではないかと思い、夕方から村上市へ。
市内のラーメン屋で夕食を食べているとき、その頃はまだ曇っていたので弱気になり、いったんは引き返そうかと思いました。
しかし、まだ風は強いので少なくとも日本海には漁船は出ていないはずと、漁り火のない漆黒の海を見たい一心で、柏尾海岸近くの展望台へ。

Img_5450dp

EOS80D改 + SIGMA18-35mm F1.8 DC HSM (18mm)
ISO2000, F2.8, 20秒X1枚

現地へ着くや、急に雲が取れだし、月が地平線に没する頃には全天に占める雲の割合は1/5程度になりました。
周囲の樹木は強風で揺れまくっていますが、奇跡的にこの広場のみ風が当たらず、心ゆくまで星見を堪能できました。
・・・と言いたいところなのですが、なんということか、ポタ赤と自由雲台を忘れてきたことに気づきました。アチャ~
幸いタイマー付きリモコンはカメラバッグの中にあったので、それならばと高ISO、短時間露出で枚数を多く撮る、いわゆる固定星景のスタイルで撮り始めたのでした。

Img_5478_84p1

EOS80D改 + SIGMA18-35mm F1.8 DC HSM (18mm)
ISO3200, F2.2, 8秒X10枚 (拡散系フィルター使用)

このようなスタイルで撮るのは初めて。
それぞれの構図で50枚ずつ撮ったのですが、帰宅して画像処理をやってみて、この方法の欠点に直面しました。
手元に「驚きの星空撮影法」谷川正夫著という本があるのですが、ここに赤道儀を使わない”超固定撮影”のノウハウが解説されています。
読み直してみたらこうありました(p69参照)。
「・・・広角レンズで固定撮影した多数のコマをコンポジットすると、画像周辺の星像が放射状に伸びてしまいます。これはボリューム歪像という、周辺にいくに従って像が拡がって写る特性が原因です。」
そうなんです。
50枚をソフトでコンポしたら、周辺部が激しく流れてしまうのです。
谷川氏によると、レンズの歪曲がゼロだとしても、広角レンズ使用時には生じる現象だそうで・・・
標準レンズ以上の焦点距離だったら大丈夫とのことなのですが。
30枚でもダメ。結局10枚で手を打ちました。
ボリューム歪像の出方は方角によってその強度が違ってくると思うのですが、下のプレアデスを写した写真では20枚以下なら許容範囲となりました。
結局10~15枚しかコンポ出来なかったため、圧倒的に露出不足。
そのため色があまり出ませんでした。
(多数枚コンポの精度の良さで、最近PixInsightが注目を集めていますが、ボリューム歪はこのソフトを使っても矯正できないのかな?)
早い時間帯にははるか遠くに漁船の漁り火がひとつだけ見え隠れしていたのですが、それも21時すぎには見えなくなり。
(帰りにしつこく藤塚浜にも立ち寄ったのですが、ここから村上にかけては漁船は皆無だったものの、新潟市の沖合には漁り火らしき光が2、3見えました。

Img_5580_94dp

EOS80D改 + SIGMA18-35mm F1.8 DC HSM (18mm)
ISO4000, F2.0, 5秒X15枚

自由雲台がないので、カメラを傾けるには三脚の脚の出し入れで調整しました。
構図がままならないのは本当にストレスとなります。
この頃(21時すぎ)には雲の量は1割程度となり、シャンデリアのような星空が出現。
相変わらず海には漁船の姿はなく、低空の透明度こそ低かったものの、見たかった風景を現れ、至福のひとときを過ごしました。

Img_5710_20p

帰りに、岩ヶ崎海岸へ立ち寄りました。
すると、広場から海岸へ降りていく石段があったので、その石段の途中に三脚を構えて撮影。
こちらは地上部と星空部を別々に撮っています。
やはり星空部はコンポ枚数10枚、地上部は1枚です。
ここはもろに強風が当たり、しぶきも飛んできたので15分で退散。
背後の広場には蛍光灯の外灯が何本もあるので、水面の微妙な緑がかった色合いはその影響でしょう。
それにしても海岸線は外灯が多いですね。
笹川流れに限らず、少なくとも下越地方の海岸線沿いでは、人工光を視界に入れずに星見ができる場所を探すのはほぼ不可能。
久々に粟島・内浦地区の夜景を対岸から見ましたが、内浦も明るくなりました。

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星景写真(下越)」カテゴリの記事

コメント

6日は予想外に晴れましたね。いろいろとテストしたかったのですが、夕方は雲が多かったので諦めて帰ってしまいました。
海に沈む月、黒雲がいい雰囲気出しています。こういう写真好きです。
超固定撮影っていうんですか。たまにすることがあります。でも緊急避難的な方法ですね。積極的にはやらないと思います。とはいってもガイドしたようによく撮れていますね。
あまり海岸で撮ることはないのですが、私も笹川流れ行ってみたいです。しかしこのあたりでも街灯が多いのですか。光害地図では本州屈指の暗さのようですが。最近どこにいっても不要だと思う灯りが増えてきましたね。

いや、ぼくにとっても緊急避難的な方法です。できれば二度とやりたくないです。今回で懲りました。忘れ物には気を付けなければ。
追尾撮影の威力はすごいと、つくづく感心しました。
笹川流れから少しでも山の中へ入ればいいのですが、海岸線沿いは終わっています。広場という広場、橋という橋の欄干に必ず外灯が設置されていますし、それらの外灯は大きく明るいものが多いんです。
とはいえ、今回初めてカメラを構えた岩ヶ崎海岸は、駐車場の広場から海岸まで高低差がかなりあるので、下の方まで降りるとかなり暗くなります。このまま粘っていれば、白鳥座が地平線に没する様子を撮れたのでしょうけど、それはまたいつかですね。ただ、被りがすごくて、天蓋とかの山間部に比べると色合いはおかしくなることが多いです、海岸線からの撮影は。
とはいえ、漁船が出ていなければの条件付きですが、かなり気に入りました、岩ヶ崎。三面川の河口からすぐです。

昨夜、いつもの週末の夜恒例(9・10月限定)で県北の海岸線をうろついていました。
雲は若干多かったけれど、その間から見え隠れする星達はすっかり秋の星達ですね。
波気もあったので撮ろうかと思いましたが、心折れて三脚を持ち出す気力が・・・

先月、富山と山形の海岸線を走ってみてですが、何処も一緒ですね。
私の場合、地上風景が明るくなってくれるのある程度割り切れるのですが、オレンジ色のナトリウム灯はどうしようもないですね(^^;
県北に限らず海岸線は、オレンジ色が多いですね。

岩ヶ崎はは良く行く場所ですが、ちょっとでも左に振ると瀬波の明かりが物凄くて・・・岩場にも下りやすいし良い場所なんですけど。

ところで固定のコンポジットって何でやられてるんですか?
以前にPSでやって見たけど上手く行かないんですよね~

Tomさん、県北の海岸ではイカさんは遊んでくれなかったんですか(^^) 
ぼくは夏から投げ釣りを初めたんですが、こないだ胎内川河口右岸で、短時間でキスを10匹釣りました。やっとまともに釣れた。でも、加治川河口では、最近2回連続でハゼがボウズ。昔はラクに50匹釣れたのに。見た目には昔と変わらぬ河口風景ですが、目に見えない水質の変化があるんでしょうか?ハゼが釣れなかった代わりに、日没後急にクロダイの子供が入れ食いとなり、セイゴもかかりました。薄明終了時には再び食いが止まりました。釣りは奥が深いですね。

固定のコンポは、ステライメージ7でやっています(自動でやってくれます)。ぼくが引き合いに出している本では、DeepSkyStackerというフリーソフトを使っています。並進と回転ずれを調整してコンポしなけれないけないので、PSで手動でやるのは無理だと思います。DSSは無料だし、なかなかいいソフトのようですよ。ただし、英語版しかありませんが。(驚きの星空撮影法では、図入りでこのソフトを使ったコンポの仕方を解説しています。)

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