守りたいホタルの聖域
18日、知る人ぞ知るホタルの保護地へ。
ところが、現地に立っている案内板の情報が不十分なせいもあり、進入禁止区域にヘッドライトを煌々と照らしながら迷い込んでくる車が数台見受けられました。
具体的な場所を明かすことにはためらいもあったのですが、むしろ正確な情報をお伝えする方がホタルにとっての利益になると考え、記事にしました。
撮影開始時刻20:10、総露出時間8分20秒
撮影開始時刻20:40、総露出時間5分40秒
撮影開始時刻20:58、総露出時間11分
ここ新発田市米倉では、米倉小学校とNPO法人加治川ネット21が協力して近年ビオトープを設置。
近隣の集落の協力を得て、一丸でホタルの保護・育成に努めているのです。
たまたま18日は、有機の里交流センター主催の”ホタルを見る会”が開催されており、30人以上の参加者がありました。
他に、ほぼ毎日のように訪れているという近所の人やカメラマンを含めると約40人くらいの人が19時半~20時半にかけてホタル見物をしていました。
驚いたのは、みなさんマナーがいいこと。
月明かりがあったというせいもあるのでしょうけど、懐中電灯を点けながら歩いている人は皆無。
みなさん、暗闇の美しさを知っているようで、気持ちよくこちらもホタル観賞することができました。
地元のホタル愛好家の方やカメラマンの方と色々話をさせて頂いたのですが、いかにみなさんホタルを愛しているか、地域をあげて保護に取り組んでいるかを知り、力強く思いました。
残念だったのは、冒頭にも書きましたが、案内板で謳っている夜間進入区域に迷い込んでくる車がかなりあったこと。1時間の間に7~8台くらい?
現地では17:30-21:00の間は次の区域に進入してはいけませんよと案内板を要所要所に立て、説明しているのですが、説明不十分なところもあり(じゃあどこに停めればいいかという案内が、文章で示されていない。文字の色も薄くてわかりづらい)、どの車も農道の入り口で右往左往していました。
その間、ヘッドライトの光がこちらへ入ってくるのですが、案内板の立っている所はかなり遠くであるにも関わらず、簡単に光がこちらへ届いてしまうのには正直驚きました。
地形的にオープンなところなので、700-800m先のヘッドライトでもホタルのいる林が照らし出されます。
ましてや、最近の明るいLEDのヘッドライトだと、その距離でも直視できないくらいのまぶしさを感じるのです。
そのため、ぼくが改めて作成した地図では、オリジナルのそれよりやや広めに夜間進入禁区域を設定しています。あくまで自主ルールですが。
車は県道14号線に面した”ふれあい農園駐車場”か、米倉集落内の”有機の里交流センター駐車場”に停めます。
最初からそれらの駐車場を目指してくれば、ポイント近くの農道へ迷い込むことはなくなるでしょう。
駐車場から現地までは徒歩5~6分。決して遠くはありません。
その際、できるだけ懐中電灯は点けないこと。
やむをえずに足下を照らす場合でも、何十ルクスもの明るいLED灯は避けてほしいものです。
できれば、天体写真愛好家の人たちが使っているような赤色LEDのヘッドライトがいいでしょう。目が暗所順応しやすくなります。
最近は大手釣り具ショップやホームセンター、ゼビオスポーツなどでもこの手の商品が入手可能。
赤いマジックで懐中電灯のレンズを赤く塗るのも、かなり効果があります。
照度も押さえられるのでお勧めです。
また、案内板では6月中旬から夜間進入禁止となっているのですが、今年がそうであるように6月上旬からホタルが発生する年もあります。
同様に、時間帯について案内板では19:30~21:00となっていますが、活性度の高いときにはいわゆるセカンドピークが22時以降に訪れることもあるので、翌朝まで進入禁止とすべきです。
実は前日の17日、23時過ぎにここへ立ち寄ったのですが、乱舞に遭遇したのです。
18日はだいたいどのポイントもそうであるように、ここのホタルも20時20分を過ぎたら半減し、21時にはピーク時の5-8%しか飛ばなくなりました。
18日に地元の人に話を聞いたら、ここのホタルは22時~22時30分頃にセカンドピークが訪れるとのこと。
以下の写真は、17日の深夜に写したホタルたちです。
撮影開始時刻23時10分、総露出時間8分
撮影開始時刻23時24分、総露出時間6分
4枚目に掲げた案内板のマップで言うところの、ホタル水路付近のホタルはまだほとんど発生していませんでした。
現在は、月の光が届かない高い杉林直下のあたりと、農道沿いの水路のホタルが中心。
新月期になれば、ホタル水路前の水田も暗くなるので、そうなってくるとそちらのホタルも羽化してくる。そういう図式ですね。
今年は早くから飛んでいるので7月中旬までは難しいと思いますが、7月上旬までは確実に楽しめそうです。
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