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2016年1月29日 (金)

クリスタルボウルの基音について

クリスタルボウルの販売サイトを覗いてみると、C-20のように音階が表示されています。
これはド(マイナス20セント)の意。
ほとんどのショップでは、それがどのオクターブに属する音であるかの情報までは表示していません。慣れればサイズと音階によってある程度の予測は付くのですが、不安ならショップの人に確認してみることをお勧めします。
一般的には第4オクターブの音が多いです。
さて表題の基音についてですが、これはどのように定められているのでしょう。
メーカーの人に直接確認したわけではないのですが、おそらく回し弾きしたときに電子チューナー(クロマティックチューナー)が表示するそれを読み取って決めているのではないかと思われます。
国内のサイトでは販売しているボウルの実音をサイト上で公開しているところはありませんが、海外ではあります。
CRYSTAL VIBESブランドのボウルを扱うSilver Sky Importsさんがそれ。
実に数百個に及ぶクリスタルボウルの実音全てが公開されているのです。
ただし、全て回し弾きしたときの音だけですが。
PCのスピーカーに電子チューナーを当ててみると、ほぼその数値を示すのがわかります(ケアレスミスだと思うのですが、結構間違いもあります。音階そのものが違うみたいな)。
このショップからぼくは多数のボウルを購入しており、その都度電子チューナーで測定していますが、ほぼ±5の範囲の誤差に収まります。もちろん、国内のショップからもクリスタルトーンズ社などのボウルも購入しており、こちらも同様の結果でした。
国内のショップで試し弾きされた方なら経験あるかと思うのですが、全く同じ音階、同じセント数で表示されているボウルを同時叩いたとき、音の高さが違って聞こえる場合があります。
倍音成分が違うとはいえ、その分を差し引いて考えてもかなり違って聞こえるのでなんでかなあ、とぼく自身疑問に思ってきました。
昨年秋にPCに周波数解析ソフトを入れ、そのソフトで音を視覚化してみたらその理由がわかりました。
この手のソフトは多数ありますが、ぼくが使っているのはフリーソフトのWave Spectraです。
iPhoneをお使いの方であれば、さらに使い勝手のよいiAnalyzerという優秀なアプリもあります。(このソフトは、チベタンシンギングボウルなどを主に扱うTARA HARMONYさんの店主から教えてもらいました。Iさん、ありがとうございました。)
さて、実験です。

Img_2362p

まずは上の写真のクリスタルボウルで試してみましょう。
これはアメリカの老舗・カリスキ製7インチのクリアタイプのクリスタルボウルで、音階は第4オクターブのG(ソ)+5。
YouTubeに実音をアップしておきましたので、興味のある方は視聴してみてください。

7g0a

7g0b

1枚目のグラフが、ボウルを叩いたときのもの。2枚目が回し弾きに移行したときのもの。
もっとも強く出ている音がグラフの左端に表示されています。この場合は398.4ヘルツとななっています。
カーソルを波形の頂点に合わせることでも、その数値を読み取ることが可能。
これを基音と呼びます。398.4=4th G+28となります。
主な倍音成分は1055.1。(=6th C+14)
回し弾きに移行すると基音のみが上方へ拡大し(音量が上がる)、そこから上のぎざぎざは平坦化されることがおわかりになると思います。
この場合、基音の周波数は変化することはありません。
回し弾きしているときに電子チューナーをかざしてみると、G±0となりました。
メーカー公称値と5セントだけ誤差がありますがそこはおいといて、基音とは30セント近くずれています。
電子チューナーでは総体としての音を判別しているのでこのような差が生じるわけですが、これが同じメーカー公称値のボウル同士でも、音の高さが違って聞こえる場合があることの原因です。
基音は必ずしも回し弾きしたときに電子チューナーをかざしたときのそれと一致しないのです。
ぼくが所有している十数個のクリスタルボウル全てで統計を取ってみたのが、次の表です。

Img_2518

赤はメーカー公称値の音階、その上がWave Spectraで測定した基音の音階です。
面白いことに、回し弾きした時の音(メーカー公称値)と基音の差は、ボウルによって上にずれていたり下にずれていたり様々。
おおむね±30の差があるようです。
30セント違えば、普通の音感を持っている人だったら音の高さの違いに気づくと思います。
これがボウル選びの面白さであり、実際に弾いてみないとわからない部分でもあるのです。
参考までにあと2個のボウルの実例を挙げておきます。

(1)10インチ クリア・クリスタルボウル 3rd A+20
YouTubeにアップした実音はコチラ

Img_2523_a10

メーカー公称値:A+20、基音の測定値:A+47

10a20a

叩き弾きのときのグラフ。

10a20b

回し弾きに移行したときのグラフ。

(2)クリスタルトーンズ社 モルガナイト・アルケミー・クリスタルボウル 4th F#+20
YouTubeにアップした実音はコチラ

Img_2519

メーカー公称値:F#+20、基音の測定値:F#+32

8f20a

叩き弾きの時のグラフ。

8f20b

回し弾きに移行したときのグラフ。

他に、分析してわかったこと。
CT社のアルケミーボウルのように、グラフの右端で鋭く音が立ち上がっている場合も多くあります(アルケミーだからではありません、念のため。フロストでも生じる現象です)。
上のF#のボウルの例だと、16720ヘルツを示しています。
人間の可聴域は20 ~ 20,000ヘルツと言われていますが、実際にはほとんどの大人は15,000ヘルツまでしか聞き取れません。
また、ハイレゾで録音してもYouTubeにアップした時点で16,000ヘルツ以上はカットされるらしいので、ネット上の音を聞いても生の音の響きとは大きな差があります。
人間は皮膚でも音を吸収しており、それが可聴域外の高い周波数の音に快感を感じる原因のひとつ。
なので、YouTubeの音質は限界があるという点、ご承知おき下さい。



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