ホタル星景 (後編)
EOS60Da + SIGMA FISHEYE 10mm F2.8 DC HSM
ISO1600, F2.8, 60秒 (追尾撮影、地上風景は3枚比較明合成、星空は3枚のうちの1枚を使用)
空が十分に暗くなってからは、ポータブル赤道儀(Panhead EQ)を持ち出してきて追尾撮影開始です。
固定撮影から追尾撮影に切り替えた直後に撮ったこのカットが一番ホタルが写ったので、この日のベストショットです。
昨日並みの数が舞っていればなあと思うのですが、贅沢は言いません。十分満足。
ホタルさん、天の川よ、ありがとう。
EOS60Da + SIGMA FISHEYE 10mm F2.8 DC HSM
ISO1600, F2.8, 60秒 (追尾撮影)
ここから全てワンショットです。
20時50分を過ぎると目に見えてホタルの飛翔が減ったので、天の川を主体に構図を組み立て、湿原を長靴で歩き回りながら気の向くままに撮りました。
EOS60Da + SIGMA FISHEYE 10mm F2.8 DC HSM
ISO1600, F2.8, 60秒 (追尾撮影)
足下を一直線に小川が流れています。
魚眼レンズなので、緩やかな弧を描いて天の川と上下対称に写っています。
昨日までは21時過ぎでもこのあたり一面たくさんのホタルが舞っていたのですが・・・
EOS60Da + EF14mm F2.8L II USM
ISO1600, F2.8, 60秒 (追尾撮影)
湿気がかなりあり、レンズの曇りが取れなくなったので、もう一つの超広角レンズにチェンジ。
撮影時刻は21時45分。ホタルはいよいよ少なくなってきました。
この日は、ぼくのブログの記事を読んで胎内市から来てくれたEさんと同じ場所で撮影しました。現場でトモダチの輪が拡がるのはいいことですね。
たくさんおしゃべりして楽しかった。Eさん、早く足を治してくださいね~
EOS60Da + EF14mm F2.8L II USM
ISO1600, F2.8, 60秒 (追尾撮影)
最後に白鳥座を写して終了。数匹まだ写っていますね。
かわいく写っているイルカ座がアクセントになっています。
南方向の天の川を撮る場合に比べ、同じセッティングで白鳥座方面を撮ると、やや暗めに写るようです。
こちら方面を撮るときは露出を1.5倍くらい多めにかけた方がいいみたいです。
追記:関川村の知人に聞いたのですが、今年下越全般ホタルの数が少ないのは、昨年7月の豪雨のせいだそうです。豪雨で散乱直後の卵が流されてしまったからだとか。
確かにそれだと二王子山山麓のホタルの激減も納得がいきます。
旧朝日村のこちら方面は、新発田や阿賀町ほど雨の影響がなかったのでしょう。
60Da、星を撮ると最初からいいカラーバランスになってくれます。
光害の影響が少なく、なかなかのいい空だったせいもありますが、画像処理がとてもラクでした。
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素晴らしい作品、拝見させていただきますー。満天の星空と蛍、すごいコラボレーションっすね。いつものことながら佐藤さんの撮る天の川はとっても綺麗ですねぇ。
ところで、こういったポタ赤での撮影時にお使いの三脚はどんなクラス(耐荷重)なんですか?いつかの参考に、どうぞお教えください。
投稿: ちーすけ | 2012年7月12日 (木) 20時04分
ちーすけさん、コメントをお寄せ頂きありがとうございます。広角レンズ主体の時は、昨年胎内星祭りで買ったベンロのアルミフラット三脚A3180T(32mm)がメインです。登山の時などは同じベンロの28mm径のカーボン三脚を使うこともあります。200mmの望遠レンズを使うときは、36mm径のGITZOの4型アルミ三脚を持ち出します。なんだかんだいって、天の川を広角レンズで撮るだけでしたら28mmで充分だと思います。
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月12日 (木) 21時54分
本当にすごいですね。撮影時の天の川が美しく再現されていて、また感動しています。
恥ずかしながら私も一応ブログにアップしてみました。記事の文中からこちらに飛んでこれるようにブログのリンク貼らせていただいても構わないでしょうか?(まだ貼っていないです)少し訪問者が増えるかもしれませんが… よろしくお願いいたします。
投稿: 胎内市のE | 2012年7月12日 (木) 21時58分
こんばんは。
見事なホタルと天の川です。こういう写真を撮りたいと思っていましたが、今シーズン私のホタル星景はたいしたものが撮れませんでした。
下越の7月の豪雨の影響とは納得です。村松で前景にこだわりすぎたようです。6月26日が唯一のチャンスでしたが、飛んでいるホタルが数匹では全く絵になりませんでした。
投稿: skame | 2012年7月12日 (木) 22時55分
Eさん、こんばんは。アヤメの次の写真、素晴らしいですね。この絶妙な色合い、出そうと思っても出せるものではありません。星の光もホタルの光も控えめですが、それがまたこの場合ははまっていますね。タイマー付きKissシリーズ用リモコンですが、天文ショップやヤフオクで入手可能です。ぼくは誠報社(最近スターショップと名前が変わりました)で購入しました。中国製ながら6400円で買えます。
ブログのリンクの件、もちろん構いません。これからもよろしくお願いします。
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月12日 (木) 22時57分
skameさん、こんばんは。ホタル星景は本当に条件が揃わないといい写真が撮れませんね。ぼくも3年がかりでやっと納得のいく作品を撮ることができました。でも、翌日にはもう欲が出てきています。前日のホタルの数があればもっと迫力のある絵が撮れるはずなので、また来年挑戦です。
ところで、あの流れ星のような光跡、skameさんの見立てでは何だと思われますか?
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月12日 (木) 23時03分
佐藤さん、リンクの認可ありがとうございます。さっそくリンクさせていただきました。
タイマー付きリモコン、純正品じゃなければあるかも?ですね。探してみます。
私のブログ、スパムが多かったのでエキサイトユーザーにログインしないとコメントができないように設定されていました。先ほど認可制に変更しました。気が向いたらコメント入れてみてください。
撮影や後処理の知識も技術もまだまだ未熟ですが、これから大いに楽しんでいきたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
投稿: E | 2012年7月12日 (木) 23時57分
最初あの光跡はISSではないかと思ったのですが、調べてみたらその時間帯には新潟からは見られないとなっていました。
写真を見ると24秒の露出の間の動きは10度ほど(かなりゆっくりですが)なのでたぶん人工衛星だと思います。
いるか座のあたりで暗く消えているのは地球の影に入ったからだと思います。
投稿: skame | 2012年7月13日 (金) 00時04分
他にも似たような光跡(他のはもっと暗いので明らかに人工衛星だとわかりますが)が多数写ったカットがあり、それらと比較検討してみました。直後に撮ったカットにも似たようなルートで下方から光跡が入りました。また天の川をはさんで反対方向にも細長い光跡が入り、こちらは上から下へ動いています。動きの速度はどれも同じみたいなので、やっぱり人工衛星の可能性が高いですね。わざわざ調べてくださって、skameさん、ありがとうございました。
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月13日 (金) 00時29分
Eさん、改めてブログを見ましたが、コメント欄が表示されていませんよ。
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月13日 (金) 00時34分
何度もすみません。m(_ _)m
記事の一番下の欄の右側に comments(0)(カッコ内は数字) というタグがあり、そちらをクリックしていただくとコメント欄が開くはずなのですが、エキサイトさんのブログは見えにくいですから…
今回のこのコメントに貼りつけたURLからだとコメント欄が開いていると思います。
投稿: 今度こそ・・・ E | 2012年7月13日 (金) 10時24分
あ、コメント欄だけじゃなかった。
タイマー付きリモコン探してみましたら、アマゾンから販売していました。まったく同じ中国製のものもありました。
純正よりかなりお安いようです。ちょっと使ってみようと思います。情報ありがとうございます。
投稿: E | 2012年7月13日 (金) 10時32分
蛍と天の川良い雰囲気ですね。私も蛍撮影をするようになって、天の川と蛍を共存させる難しさが分かるようになりました。それにしても見事な天の川ですね。私は14mmの画角が一番ぴったりのような気がします。
それから蛍星景ではガイド撮影も有効なんですね。地上が暗ければ違和感を感じません。私も次回挑戦してみます。
投稿: tantan | 2012年7月13日 (金) 17時32分
tantanさん、毎度です。一般論でいえば天の川を単体で撮るときは14mmの方が好みです。しかし、このポイントは広範囲にホタルが生息し、かなり高いところまで舞い上がるので、10mmを優先して使いました。
でも、薄明が終わりかけたら一気に数が減りだしたので、追尾撮影に切り変えた時点でレンズも14mmにチェンジした方がよかったかも。あとのまつりですが。
2分以内でしたら(できれば1分以内)地上風景の流れも目立たないですし、あくまで星を点に写し止めたいので、ぼくは追尾撮影にこだわっています。今回、頻繁に構図を変えすぎました。最初の場所で粘っていれば、もっとバランスのいい絵が撮れたでしょうに。でも、あちこち移動したくなるほどこの場所は地形の変化に富んでおり、視点を変えることで新たな発見がある場所なのです。
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月13日 (金) 22時47分
こんばんは。
あの人工天体が気になっていたので、ステラナビゲーターでシミュレーションしてみました。その時間帯NASAのランドサット7号が近いところを通っています。誤差があるのか完全には一致しません。
それよりむしろ、光跡が上から下へ移動したとすると、ロシアのSL-16R/Bが一致するようです。
この天体は火星探査機フォボス・グルント(火星へ向けての軌道に乗らず地球に落下した)のブースターロケットです。
投稿: skame | 2012年7月20日 (金) 22時46分
skameさん、調べてくださってありがとうございます。光跡は下から上なんです。ブログにはアップしませんでしたが、普通の人工衛星とやや同じかわずかに明るい光跡がもう1本、天の川を挟んで右側に、こちらは上から下へ移動する線も写りました。夜空にはいろいろなものが飛び交っているのですねえ。
投稿: 佐藤俊彦 | 2012年7月20日 (金) 23時45分