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2011年8月18日 (木)

Samyang 35 mm f/1.4 AS UMCを試す

Samyangから35mm F1.4の単焦点レンズが発売されました。
まだ日本では発売されていませんが、アメリカなど一部の国で今年の春に発売されたようです。
既にLensTip.comPhotozoneなどのレンズレビューサイトで光学性能のテストが行われており、それぞれのHPでテスト結果を参照することができます。
以前から35mmの性能のいい単焦点レンズがほしいと思っていましたが、キャノンのそれは設計が古く、LensTip.comでコマ収差の実写画像を見ると、APS-C機でも周辺部では星像が肥大気味になります。何より価格が高く、CP度が良くありません。
ニコンや、最近ではCarl ZeissがDistagon 35mm F1.4を発売しましたが、価格が20数万円もする割には、本レンズと比較すると性能は決して上とは言えないのです。
このレンズには高屈折率レンズが2枚、非球面レンズが1枚使われており、質量も710gとニコンやキャノンのハイエンド35mm F1.4よりも重いのです(Distagonが最も重く、830gある)。
MTF曲線も本レンズが一番良く、色収差も非常に少なく、Samyangが本気で作った1本であることがうかがい知れます。
気になる値段ですが、ニューヨークのB&Hで499ドルと、同社の他のレンズの倍近い値段がすることからも、このレンズがハイエンド参入を狙って設計されたレンズであることがわかります。
つぶさにそれらのサイトで性能を比較した結果、特に突出しているわけではないものの、このレンズがニコンやカールチャイスのそれと同等か、部分的には凌駕していることから、先日B&Hで購入に踏み切りました。

Img_9536

Img_9538

EOS 7Dに装着してみるととてもバランスがよく、重さを感じさせません。
(アメリカではRokinonブランドで発売されており、従って本レンズもRokinonと鏡胴に印字されています。)
フォーカスリングのトルクも高級感のある粘りのあるもので、とても500ドルのレンズとは思えません。
用途は95%天体用、特に天の川の撮影用なので、オートフォーカスが効かなくてもそれはそれでOK。
本日、味方村の笹川邸で試写してきたのですが、その写りは期待に違わずハイコントラストで素晴らしいものがありました。
本レンズは円形絞りでないのでぼけ味という点ではどうかなという気がしますが、悪くありません。
ただ、EXIFデータにレンズの絞り値が表示されないので、そこが不便といえば不便なのですが。
また、一般撮影ではライブビューを使わないと、ピントをはずことが多くなります。
今日は絞り開放からF8までの間で様々な絞りを使いましたが、開放でもコントラストが高く、シグマの85mm F1.4と同等かそれ以上の写りでした。
これなら天体用途でも、安心してF2.8で撮ることができます。

Img_9529_31hdr

Img_9446_50hdr_3

Img_9524_26hdr1

これらは全て露出の異なる3枚のRAW画像を、Photoshop CS5のHDR機能で合成したものです。
先日このブログで取り上げた「フォトグラファーのためのPhotoshop CS5」Scott Kelby著に詳しくHDR合成のやり方が書いてあり、それを参考に調整してみました。
7月にパソコンを最新のそれに買い換えましたが、それまでのXPパソコンではHDR合成をやるとPCが固まってしまい、まともにできませんでした。
HDR機能をバンバン使ってみたいというのも買い換えの動機のひとつだったのです。
今度のPCではサクサク動き、複雑なパラメーターを細かく調整しながら即座にその変化を見ることができるので、使っていて目から鱗というか、とても楽しかったです。
キャノンはおそらく今月中に、1Dsの最新機種と、EF24-70mm F2.8Lを含む幾つかのニューレンズを発表すると思いますが、EF35mm F1.4Lの新型の噂は聞こえてきません。
キャノンユーザーにとってはこのレンズ、救世主となる素晴らしいレンズとなるでしょう。
(ちなみに、Samyangは既に24mm F1.4の開発を終えており、年内に発売されると思われます。こちらはEDレンズが使われており、ハイスペックのレンズであることは間違いありません。)

Img_9446_50hdr_2

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コメント

あっ、先を越されました!
迷っているうちに、24mmが出たようなので、更に彷徨い続けると思われますぅ~。
Samyangのフォーカスリングの粘り、結構良いですよね。
早く、星像を見せてくださいね。

究極の円高なので、海外通販で望遠鏡の購入を検討していますが、なにかとココロのハードルがあって踏み切れません。
支払いは、カードダイレクトですか?それともPaypal活用でしょうか?
アドバイスください。

へへへ、一番乗りです。( ̄▽ ̄)
早く星を撮りに行きたいですが、この天気。全く晴れまっしぇ~ん。胎内星祭りの前後には使ってみたいんですけどね。支払いはPaypalです。キャノンのEF14mmに続いてのB&Hでの買い物ですが、今回も4日で届きました。Samyang、今度はAFを搭載したレンズを出してほしいですね。もしくは明るい望遠レンズ。

はやりPaypalなんですね。
B&Hの場合で結構なんですが、費用構造を教えてください。
1.代金
2.送料(手段はUSPSやUPS?)
3.受領時の関税?通関手数料?

また、Paypalでの通販支払いは、為替レートが2%程度上乗せさるるだけなのでしょうか?
いまいち勉強不足で分かりません・・・。

ちなみに、胎内は行くのですか?

送料は3つくらいの手段の中から選べます。ぼくはいつも標準のUPSです。確か40ドルくらいです。受領時の関税はかかりません。ただし、この送料は成田までのようで、成田から自宅までの宅急便代を着払いで請求されます(今回は1100円でした)。意外と構造は単純ですよ。記入する項目も自宅の住所と電話番号、名前ぐらいで、国内のショップで新たに通販で買う場合と手間暇は同じです。B&Hは実に様々商品を扱っており、もちろん天体望遠鏡もそうですが、日本では販売されていないスグレモノの商品も多々あります。さあ、ポチリませう!

まずは、Paypal登録ですね。
そして、品物厳選・・・。

はじめまして。Samyang 35 mm f/1.4を探していてこちらにたどり着きました。

3点ほどお聞きしたいのですがよろしいでしょうか。

・B&Hで見てみると、Rokinonの他にもBowerで同じようなレンズがありますが違いをご存知でしょうか。
・LensTipで書かれている大きさや重さと若干違うのですが若干ことなる感じでしょうか。
・購入された際フードも一緒についてきましたか。

子羊さん、こんにちは。Bowerはわかりません。重量は確かにサイトによっては700gと表示されているところもありますね。当方、計ったわけではありませんが手持ちの他のレンズと手に持った感じで、660gの方が正しいのではないかと感じました。フードは付いていますよ。花形フードです。

子羊さん>
Samyangが製造メーカーブランドで、ROKINON、BOWERはOEMブランドになります。
確認してませんが、ブランド名の刻印以外は同一のものハズです。重量はマウントにより微妙に異なる程度だと思います。

ちなみに、日本のケンコーも500mmなどはOEMを受けています。

>佐藤さん
>もっちゃん

回答ありがとうございました。もやもやが晴れました。良さそうなレンズなのでポチってみます。

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