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2011年6月 8日 (水)

至高の田園風景(続編)

葡萄集落郊外の高原状田園地帯ではもっぱら星景写真のみを撮った。
星景写真とは、星と地上の風景を一緒に写し込むことが定義。
広角レンズを使っても、どんどん地球は自転しているため、おおむね15秒を過ぎると星は線状に伸びて写ってしまう。
ぼくは星を点として写すことにこだわりを持っているため、ポータブル赤道儀(TOAST使用)を使って追尾するのだ。
この場合は星は点に写るが、今度は地上風景が流れてぼやけてしまう。
そこで、できるだけISO感度を上げて写す。(上げれば上げるほどノイズまみれになるジレンマがある)
その場所の地形や明るさにもよるが、ぼくの場合1-2分に収まるように露出を調整することが多い。
さて、この日はいつものEF14mm F2.8L II USMに加えて、シグマの魚眼レンズ・FISHEYE 10mm F2.8 EX DC HSMを初めて使ってみた。
以下はそのファーストライトだ。

Img_6578

EOS7D + SIGMA 10mm F2.8 FISHEYE EX DC HSM
ISO1250, F3.2, 90秒 (23時40分)

35mm換算で16mmとなるこのレンズを購入した動機はただひとつ。
天の川をアンタレスからケフェウス座のあたりまで1枚に収めたいからである。
今までも10mmスタートの各社の広角ズームを使ってきたけど、どうしても周辺部の星が流れて写ってしまい、光学性能的に満足できるものはなかった。
ところが最近読んだ沼澤茂美氏の著作の中で、シグマの魚眼レンズがいかに写りがいいか、また、魚眼特有の歪曲はソフトで完全に補正できる旨の文を読み、それならと唯一の選択肢であるシグマのそれを購入した次第。
確かにこのレンズ、MTFチャートも優秀だし、LensTip.comのテストでも、絞り開放でも周辺部できちんと点に写ることが証明されている。
さて、実戦で使って見た結果であるが、キャノンのEF14mmと比べると半段くらい暗めに写るが、光学性能そのものは、解像度やパープルフリンジの出具合、コマ収差の大きさなど、EF14mmとほとんど同等であることがわかった。
もうひとつ感激したのは、シグマ社はアドビ社にレンズのプロファイルを提供しているため、歪曲もこのレンズの光学特性に沿った補正がボタン一発でできること。
もちろん縮んでいるものを伸ばすわけだから周辺部の星像はやや伸びるが、歪曲率を調整すればほとんど気にならない程度に補正可能だ。
個人的には、35mm換算で20mmよりワイドな画角になると、ある程度歪曲があった方が自然なパースペクティブに感じる。20mmより長い焦点距離だったら、建築写真のようにびしっと直線が伸び、水平もきちんと出ている絵の方が好みだけど。
そういうわけで歪曲率をCS5でいろいろ試してみた結果、50~80%が実用域であると感じた。
以下の写真は全て歪曲を補正してある(歪曲率を明記)。

Img_6578_80_2

歪曲率80%。
この写真は1枚目のそれを歪曲率を変えてみたものだ。
70~80%くらいが一番自然なパースペクティブになると感じた。
尚、1枚目と2枚目、及びラストの写真はいつもよりやや大きなサイズ(横幅1400pixel)でアップしている。

Img_6580_80

この日は22時台を除けば、ひっきりなしにかなりのスピードで薄雲が通り過ぎるコンディションだった。
これは上の写真の6分後のショット。歪曲率は同じ80%。
絞りを開放に変えただけで、露出時間は一緒だ。
F2.8とF3.2の違いはよくわからなかった。安心して絞り開放が使える。

Img_6586_90_2

この写真は、歪曲率を90%に上げて調整。
1分以上露光しているから、葡萄集落の外灯の影響、並びに画面左の雲に反射する村上市街の街明かりの影響が現れてきている。
しかしながら、23時を過ぎると本当に360度、人工的な光は肉眼では全く感じなくなった。

Img_6591_50

EOS7D + SIGMA 10mm F2.8 FISHEYE EX DC HSM
ISO640, F3.2, 180秒 (歪曲率50%、0時20分)

雲の晴れ間を縫い、5分ほどのチャンスを逃さず撮影した貴重なカット(自画自賛)。
被りのないきれいな天の川を久しぶりに目にした。
それにしても、この辺り一帯は県立公園に指定したいほど、星空を含めて貴重な自然が残っている。
いつかは高速道路は鶴岡市まで伸びると思うけど、その際は周辺の自然環境に配慮した上でどこに道路を作るのかを決めて欲しいものだ。(その点、カナダは十分配慮して高速道路を建設している。日本も見習って欲しい・・・)

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星景写真(下越)」カテゴリの記事

コメント

いやーすばらしいところですね。
村上の光が届く天蓋高原よりもすごいかも。
雲が暗黒星雲のようで、いかに暗いかが想像できます。
あれだけ透明度の悪い空でもこれだけ写るんですね。私もぜひ行ってみます。

まるひさん、いつもありがとうございます。登山しなくていい場所の間では、ここは今まで行った中でもっとも暗いです。暗いだけでなく、雰囲気も抜群です。開放感あるし。ただ、R7からここへ至る農道の道幅が狭いのでご注意下さい。しかも今路肩を工事していますので、余計狭くなっています。コンクリートなので、路面が濡れている場合はスリップもしやすいです。くれぐれもご注意を。

こんにちは
先日はありがとうございました
素晴らしい写真ばかりですね
やはり赤道儀を使った星空は凄いですね
それに新兵器まで(魚眼)導入してうらまやしー(笑)
ところで私、昨夜も行って来ましたーーーしかし
お空はこの前とは比べ物にならないくらい明るくて
全然ダメでした
次は満月の夜に出没したいと思っています!

いや~、素晴らしいレンズですね。
この魚眼が使える撮影地があることにも嫉妬してしまいます。
僕はSamyang14mmで星景に挑戦してみます。
P-2に搭載しているモータードライブAMD-1は、恒星時50%のモードがあったのを思い出しました。

いや~、本当に羨ましい空ですね。ちと、遠いです。気合いを入れて出かけないといけません。

hosioさん、連チャンしたんですか!?凄いわ。かくいうぼくは、昨夜は晴れる気がしなかったので、ボウズでも気落ちしない近場~胎内川支流の鹿ノ俣川~へ行ってきました。すぐ帰ってきましたけど。今日は快晴が続くと踏んだのでもう一度胎内へ行こうと思い、23時20分に家を出たのですが、菅谷のあたりでUターンしてきました。あまりに霞が濃いので。
もっちゃん、1/2倍速モードは使いどころがむずかしいです。個人的に、キャノンのAPS-C機のノイズの許容範囲はISO1600程度までです。しかしそれだと30秒・F2.8でも露出不足気味になるので、最近はノーマルモードしか使っていません。1分に抑えれば地上風景もそこそこ絵になります。

けんちゃさん、こんばんは。今日の日没直後に早出川のポイントを初めて下見してきました。こちらも新発田からだと、ちと遠いです。あのあたりでは、やっぱり日倉山栗の里の展望台が一番好みでしょうかね。標高も300mありますし。谷間より尾根筋のポイントの方が開放感があって好きです。

こんばんは。
ここはやはり暗いですね。
魚眼レンズをこう使える撮影地はそう多くないと思います。
きのうは6日よりもすっきりと晴れそうだったのでまた大毎まで行ってきました。
まるひさんのお勧めの場所よりもう少し上の辺りです。北斗とカシオペヤを入れたかったので魚眼を持って行きました。
帰りに天蓋高原に立ち寄ったら、Mさんが出目金と彼岸花を撮っていましたよ。
皆さんがばりますね。

skameさん、こんばんは。昨日は天気どうでしたか?県北は晴れそうだと思いながらも、加茂に用事があったので夕方から下見だけと割り切り、まるひさん得意の早出川、hoshioさんに教えてもらった三川スキー場のてっぺん付近に抜ける林道を下見してきました。こちらは雲が多かったですね。相変わらずもやもやでしたし。Mさんって誰ですか?まるひさんとは違う人?ぼくは新発田の人間ですが、気持ちは朝日村の住人。天蓋に行ったよという声を聞くとなんか嬉しいです。

こんばんは。
Mさんは佐藤さんが日倉山展望台で会った人だと思いますよ。
当日は6日よりずっとすっきりとした晴れで天の川がよく見えました。村上と新潟市の光害も下のうすもやに遮られて見えませんでした。おかげで30分位話込んでしまい、家に着いたら2時!でした。
19日に高速の無料実験が終わるのが残念です。

あ、あのMさんでしたか。それで納得です。高速が有料になっても、日本海自動車道は胎内インターから先は無料の区間だと思います。ETCの機会もそこから先はありませんしね。て、甘いか?(ようわからん)胎内か荒川まで下の道で行って、そこから乗ればいいのでは?どうせ胎内までなら、7号線で行っても時間的にはあまり変わらないと思います。

お久しぶりです。昨年、五十島で出会ったMです。
8日の夜、梅雨前線の雲を避けて、天蓋高原に行ったら誰もいませんでしたが、しばらくして1台の車が。話をすると佐藤さんの名前が。世の中狭いものです。天蓋高原は、やはり村上の灯りが気になりますね。高速が伸びたので、新潟市内から1時間強で行けるのは魅力的です。昨日は、高根川でヤマメ釣ってました。葡萄集落もいいですね。標高は低いのですが、新発田市内でもなかなかの場所を発見しましたので、後日メールします。

Mさん、ご無沙汰しております。skameさんから話は聞きました。なんでも出目金を撮っていたとか。例の堰堤、今年は釣りに行きましたか?ぼくは先日夜に行きましたが、思ったより大きかったですね。これは大物の期待を持てます。

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