ホタルシーズン終盤を見届ける
今年は7月に入ってから雨の日が続いたため、あまりホタルの撮影機会がありませんでした。だけど、ホタルの生態を少しでも熟知するためには、いつホタルたちが見えなくなるかを知ることも必要。
例えばたきがしら湿原ですが、今年は7月7日と14日と足を運びましたが、14日は7日の8~9割減といった感じで、急激に減少ラインを描いたのでした。
彼らは本能的に月の周期を知っているので、その年の月の満ち欠けの時期が大きく影響しているように思います。
それに、その場所の標高や気温が合わさって、場所により5~7日程度、出現のピークがずれてくるのでしょう。
こちらは、7月14日のたきがしら湿原。
ピーク時なら20時50分くらいまでは乱舞が続きますが、20時半にはホタルの舞は終了。
ゲンジはほとんど見られず、ヘイケが主体でした。
上の写真で、総露出時間15分です。ホタルの少なさがわかると思います。
湿原に来ている車も6台だけで、休日の割には静かでした。
上の2枚は、村上市の某棚田でのホタルたち。
あぜ道にはそこかしこにアヤメを初めとする花が植栽されており、現地の胸のすくような伸びやかな風景とあいまって、訪れる人の心をやさしくほぐしてくれます。
どちらも総露出時間は15分前後。
最初の写真は7月9日撮影。この日は乱舞と言っていい状況でした。
ここの棚田はとても広大なので、棚田のどこにホタルが生息しているかを調べるのも今回の目的。
最初の写真を写した場所は昨年も来た場所なのですが、やはりたくさんいました。
昨年は気づきませんでしたが、田んぼの上を飛翔しているのはヘイケでした。
写真を撮るのもそこそこに、ここから半径200mの間を散策、生息確認にいそしみます。
すると、どこにでもホタルがいることがわかりました。
これはすごい。ということは、500mX900mに及ぶこの棚田地帯の全域にホタルが生息しているということか。
最後の写真は7月12日に写したもの。
この日は悪天候で、終始雨が降っていました。時折カサを片手で支えられないほどの突風も吹き荒れました。
そのような悪条件をさっぴいても、ホタルの数は一気に減っていました、1割程度に。
雨より、強い風の方がホタルにとっては天敵であることがよくわかりました。
この日はゲンジはほとんど見られず、ヘイケが9割を占めていました。
この場所は、今回初めて探し当てた場所。
今まで撮ってきた場所とは対岸にあたります。
こちら側でもやはりホタルが生息していました。ということは、ポイントは無限にあります。
最後の写真を撮った場所をパノラマでつなげてみました。
見渡す限りの棚田全域にヘイケボタルが見られました。そして背後の森にはゲンジボタル。
ピーク時に来れば、この世のものとも思えぬ光景を目撃できるでしょう。
さらに快晴で闇夜なら・・・写真左手の一番高い山の右側に、サソリ座が立ち上がってくるのです。下の写真のように(撮影日7月15日)。
EOS60Da + EF14mm F2.8L II USM
ISO3200, F2.8, 8秒 (固定撮影)
最近のコメント