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2010年9月15日 (水)

わかぶな高原の空

14日は、どう考えても海岸に近い場所の方が湿度が低そうに思えたのですが~つまり笹川流れを一望する某展望台だとか、天蓋高原だとか~どうしてもわかぶな高原(新潟県関川村)に行きたくてたまらなかったので、21時半頃からわかぶな高原スキー場の正面駐車場で天体観測を始めました。
ここ1年半の間に7-8回は下見に来ているのだけど、撮影は今回が初めて。
丁度、天蓋高原と胎内平の中間ぐらいの暗さでしょうか。
特定の方角の空が特に低空まで見渡せるわけではないのだけど、西の空は下越の他のスポットより暗いです。全天まんべんなくそこそこ暗いのが特徴。
この日の天気は思ったより晴れ上がってくれ、悪くありません。
ただし、懸念していたとおり湿気は高く、広角レンズは20分で曇ってしまいました。

Img_1970_71p

SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC HSMの17mm側を使用。
ISO800, F5.0, 330秒と300秒(後者は拡散系フィルター装着)の2枚コンポ。

Img_1970p

上記の写真でフィルターなしのカットをDPPとフォトショップで処理したもの。(DPPで最初の処理を行うと、シックな色調に仕上がります。恒星や星雲の色彩を強調したいときはフォトショップ1本で処理した方が有利になります。1枚目の写真はフォトショップオンリーです。)

ケフェウス座からカシオペア座にかけての秋の天の川です。
最初、星野写真から撮り始めたのですが、この頃が一番透明度そのものは良かったかも。M33もくっきり写りました。

Img_1993_95p2

ISO1000, F2.8, 240秒, 3枚コンポ(ノーフィルター)。

今回最も撮りたかった被写体がこれ、ぎょしゃ座の核心部です。
レンズはEF70-200mm F2.8L IS IIの200mm側を使っていますが、丁度いい具合に隣接する散開星団のM36とM38が写ってくれました。
昨年は勾玉星雲を300mmで撮ったのみでしたから。焦点距離は長ければいいってものでもなく、どんな焦点距離でもそれでしか得られない絵が生まれます。
この写真は、この日一番の成果でした。
ちなみに、70mm側でやや下にあるはずのレムナントが写るかどうか試写してみたのですが、写りませんでした。よほど淡いのですね。少なくとも、ノーフィルターでは難しそうです。

Img_2009_10p_2

ISO1000, F3.2, 240秒, 2枚コンポ(ノーフィルター)。

望遠ズームの方は露よけヒーターのお陰で、なんとか終了タイムの1時半まで曇らずに済みました。
ところでこのキャノンの望遠ズーム、重量が1.4kgあり、おそらくそのせいだと思うんですが、半分の重さの単焦点200mm F2.8L を使ったときと比べると歩留まりが極端に悪いのです。
自由雲台(BENROのB3)のクランプを締めても締めてもさらに締まるという感じで、もちろんぎんぎんに締めてはいるのだけど、200mmのレンズが4分でも流れることがままあります。
本当はISO800で6分くらいは露出をかけたかったのだけど、仕方ありません。
本家アルカスイスの自由雲台だと、もっとホールド力があるのかなあ?
今のシステムだと、単焦点の方の200mmを星用に使わないといけないみたいです。
最後に白鳥座の網状星雲と北アメリカ星雲を撮って終了。
0時を回ったら一気に曇ってきて、白鳥座付近しか晴れているところがなくなりました。
今回の新月期はこれでおしまいですね。
ちなみに、新発田の自宅からわかぶなスキー場まで、行きは45分、帰りは40分しかかかりませんでした。このくらいの所要時間だとラクですね。

(他にも幾つか撮りましたので、それらは明日アップします。)

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コメント

ぎょしゃ座の核心部、美しいです。
この領域はこんなにカラフルだったかなと以外な感じがしました。
さとうさん切り取り方がうまいですね。

skameさん、ぎょっしゃ座の似たような構図、tantanさんが以前ボーグ60EDで撮っておられるんですよ。色合いも似たような感じです。レデューサー付けて実質の焦点距離230mm、ぼくのは200mm。少し短い分だけ、より広い範囲が写っています。近年ボーグを使う人が増えてきたとはいえ、まだまだ天体写真では500mm以上の焦点距離がよく使われるかと思います。ですから、100~200mm程度の画角は新鮮に見えるのだと思います。(長焦点より、構図のバリエーションが増えますしね。)

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