笹川流れで天体観測
1日は温海温泉バラ園へ立ち寄った後、既に下見済みの笹川流れ・柏尾海岸近くの展望台へ移動しました。もちろん、こちらが本命。
月の出は22時20分頃なので、1時間くらいは天体写真が撮れそうです。
ここは海岸から4kmほど山側に入った、標高300mくらいの展望のいい広場。
期待に胸を膨らませて素晴らしい日没を迎えたまではよかったのですが、いざ薄明が終わってみると、あ、明るい。
視界に入っている漁船の数は少ないし、それらの漁り火はさほどでもないのです。
ところが、写真に撮ってみると、地平線付近がもや~と明るくなっています。どうやらかなりの沖に漁船やらなにやらがたくさん停泊しているようです。
中央下の明るい星は金星。粟島の灯台は仕方ないとして、もし漁船の明かりが全くなかったら素晴らしい星空が拝めそうなのですが。
この日は極軸望遠鏡の照明が故障し、正確に極軸合わせができませんでした。
そのため、急遽レンズを当初の予定の200mmから100mmのマクロレンズに変更。
露出も3分で済ませ、なんとか二つの対象を撮ることができました。
ひとつめはケフェウス座(上の写真)。北東方向はそこそこ暗いのですが、西や南方面は村上市の光害の影響が大きく、胎内と同じかそれより明るい空でした。
100mmということになればどの天体が絵になるか。二つ目は迷うことなく、白鳥座の中心部を選択。4枚コンポジット(ノーフィルター)。
同じ写真なのですが、ちょっと加工してみました。
星雲を極度に浮き立たせると、いろいろな表情が見えてきますね。
(追記) 写真2枚追加します。一枚は拡散系フィルターを付けて撮ったもの、もう一枚は南の方角を撮ったものです。後者で、中央下のオレンジっぽい色の恒星がアンタレスです。
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こんばんは。
柏尾の展望台西の視界は最高のようです。
6月から7月にかけては旬のイカ漁が盛んなころで水平線付近が明るいのは仕方がないところでしょうか。
写真の金星からしし座にある火星まで伸びているのは黄道光のようです。6月に西空の黄道光が見える(春分のころより地平線に対する黄道の角度が小さくなっている)ということは、かなり空は暗いと思います。
投稿: skame | 2010年6月 3日 (木) 21時51分
いつもありがとうございます。skameさんの解説は非常に参考になります。へえ、そうなんですか。勉強になりました。写真2枚追加しました。今はイカ釣りの季節なんですね。春先は漁船がいなかったので、そういう時を見計らっていくと、素晴らしい空に出会える可能性があるわけですね。
投稿: 佐藤俊彦 | 2010年6月 4日 (金) 01時48分
私もこれが撮りたくて弥彦山に登りましたが、ちょっと透明度が良くなかったみたいです。画像処理をそれほどかけなくても黄道光が写るというのは暗い空なんでしょうね。
私はいつも近場での撮影ですが、佐藤さんの行動力には脱帽します。
投稿: まるひ | 2010年6月 4日 (金) 17時37分
まるひさん、こんにちは。
最近複数の方のブログで紹介されていた光害マップを見ると、本土はどこもせいぜい水色ですが、粟島はグレーにランク付けされています。漁船が活動しない時期の粟島(沼澤さんによると北部が特にいいみたいです)は本当に暗いと思います。行ってみたい・・・
投稿: 佐藤俊彦 | 2010年6月 4日 (金) 20時16分
佐藤さんの行動力なら早速粟島へ行ってグリーンフラッシュを撮りましたと言われても驚かない気がします。ちなみに新潟県内で撮られたグリーンフラッシュの写真は見たことがありません。私の知っている限りでは秋田、山形、石川県で撮られた写真は見たことがあります。
投稿: skame | 2010年6月 5日 (土) 23時17分
勘が鋭いですね。実は密かにグリーンフラッシュ、狙っています。こないだ柏尾のその場所に行ったときも、車にカメラを撮りに行っている間に太陽が沈んでしまって・・・太陽がこれから没しようというときに双眼鏡でまず観察していまして、上部が台形にひしゃげたカタチで、周囲に雲もなく。小笠原の父島沖で見る機会があったのですが、みんなが見れたと行って喜んでいるときにぼくはトイレに行っており、見損ねました。チリのなんとか天文台では毎日のように見ることができるそうで。死ぬまでには見たいです。
投稿: 佐藤俊彦 | 2010年6月 5日 (土) 23時39分