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2010年3月21日 (日)

オメガ星団を目指して

3月20日、全国的に初夏の陽気となったこの日、スキー場の雪が緩むのは思いの外早かったです。
福島県の箕輪スキー場へ行ってきたのですが、10時半には既にブレーキのかかるびしゃびしゃの雪質に。まあ、予想の範囲内だったので早めに切り上げ、午後からは午前中以上に気合いを入れ、ある条件にかなう場所の下見をしてきました。
今最も撮りたい天体は二つあり、そのいずれもが偶然にもケンタウルス座にあるのです。
星座の名前からしてエキゾチックです。
その二つの天体は、NGC5128とNGC5139(オメガ星団)。
特に後者は、昨年ハッブル望遠鏡が写した中心部の精細な写真を見て脳髄から痺れてしまいました。
もともと球状星団という形態にはなぜか心を惹かれるのですが、それら球状星団の中で最も大きいものがこのオメガ星団なのです。
しかしながら新潟からですと見える時期も時間帯もごく限られています。南の低空に位置し、見るには幾つかの条件が揃わないと見ることができません。
南極老人と異名を持つカノープスも同様の理由から日本からではぎりぎりにしか見えず、故に見ることができた人は長生きできるし幸運が訪れると信じられてきました。
昨年開拓した旧山都町~西会津町の山中を走り回ってきたのですが、まずは雪が溶けてくれないとお話しになりません。
道路からでしたら2箇所ほどいい場所、つまり南の低空を見渡せる場所を見つけることが出来たのですが。
帰りに旧津川町の、これもはやり昨年自力で開拓した三階原という場所に立ち寄ってみたのですが、ここも全方位平均して低空まで見渡せるのですが、肝心の真南がイマイチ。
このパノラマ写真がそうです。

Sankaihara

右の白い山は御神楽岳。カメラを構えている農道が延びる方角が南南東ぐらいでしょうか。ひょっとしたら見えるかもしれないけれど、微妙ですね。
それにしても三階原、いい場所です。御神楽岳、一度は登ってみたいですね。

P1000916

夜、もしやと思って昨年5月下旬に天蓋高原で撮った星野写真をステライメージで日時を合わせ、どのくらいの低空まで見えているのか調べてみたら・・・すごい、これはすごい。
ここならオメガ星団、見えるはずです。来月から5月にかけて最も高い位置に登ってくるので、4月が勝負かな。
それまでは麓の集落から天蓋高原へ通じる道路の雪も溶けてくれているだろうし、希望が見えてきました。ワクワク。
南半球の夜空のシンボル、南十字はケンタウルスのすぐ下に位置するんですね。
やはり南半球から見える代表的な美しい星雲であるイータカリーナ星雲もこの近く、同じりゅうこつ座の中に位置します。

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天体写真」カテゴリの記事

コメント

今晩は。佐藤さんの行動力凄いです。
三階原からのオメガ星団ですが、同じ赤緯のつる座のαとβが御神楽岳の東の山に遮られて見えなかったので、(去年つる座の星景写真を狙った時です)多分見えないと思います。上川周辺なら、以前佐藤さんの行かれたゴルフ場脇の林道をさらに15分ほど行くと南西が開けたところがあり、(下が崖なので運転注意です)ここならつる座と御神楽岳が見えるのでオメガ星団も見えると思います。ただ赤道儀をセットするには藪が少し高いかもしれません。天蓋高原でも見えそうということでオメガ星団の写真楽しみです。

こんにちは。天蓋高原からは間違いなく見えるはずです。南東から南西までずっと低空まで見渡せるので、あとは自然条件次第ですね。とにかく低空なので大気の影響を受けますから。
絶対撮ります!

オメガ星団、カノープスと共に子供の頃に憧れた星団です。
箕輪スキー場に行かれたのは、オメガ撮影場所の下見ですか?
だとすると、機会をみて見えるかどうか確認してきますよ。
日曜、暴風のなか夏の天の川と対面してきました。アンタレス周辺の星雲が映っていて感動しました。

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