TOAST PROのテスト
メーカーに調整を依頼していたポータブル赤道儀のTOAST PROが2週間前に帰ってきたので、テストしてみました。空は薄雲に覆われとても写真を撮れる状況ではなかったけれど、一瞬の雲の切れ目を縫ってトライ。
こちらは海外遠征用及び登山専用と割り切っているので、200mmを4分ガイドできればいいかなと思っています。ただし、三脚はTOASTで使っている32mmではなく、28mmの方で。
本体が1.5kgとTOASTの半分なので、三脚と本体との間に雲台をかまして上記の運用に足る精度が得られるかどうかというのもテスト項目の一つです。
結果、いろいろやってみたけど、マンフロットの二軸改造ジュニア雲台はどうしてもかなりたわみが出てしまい、良くて3分程度が限界であることがわかりました。
10分もすると極軸がずれてしまいます。つまみの動きも滑らかではないし、イタリア製品はどうも精度がアバウトですね。
三脚メーカーの雄、GITZOもフランスからイタリアに買収されたので、これからの製品の品質が不安。
最近売り上げを伸ばしている中国のメーカーBENROが、GITZOをかなり真似ているとはいえ本家に優るとも劣らない品質になっているし、価格は半額以下なのでこれからはBENROを応援しようかな。
まずは夏の風物詩、白鳥座のサドルで撮影。
この日は全て4分の露出でやったのですが、光害カットフィルターP2を付けているせいか、やや露出不足気味です。
マンフロットの雲台をはずしてポー赤を三脚に直付けしたら、一気にたわみがなくなりました。極軸もずれません。
100mmまでと割り切れば雲台をインサートしても大丈夫ではあります。
雲台を入れると極軸を合わせるのが格段に楽になるので、やはり遠征では直付けでなく、中型のスリーウェイ雲台を持っていこうかな。
もっとも、先週直付けで使っているTOASTの極軸合わせを楽に行うための秘密兵器、パノラマ雲台と三脚アジャスターを手に入れました。
三脚アジャスターはタカハシのそれを3ヶ月前に買ったのだけど、奥只見に行ったとき現場に置き忘れてきたのです。やっぱりなくては不便で仕方ないので(高度合わせの方が手間がかかるから)、再度購入した次第です。
パノラマ雲台はやはり中国のメーカー、FEISOLのそれを台湾の本社から通販で購入。GITZOの四分の一の価格で入手できました。動作も申し分なく、実践で使うのが楽しみです。
昨年秋からポー赤を購入し、本格的に始めた天体写真。
昨年はこのカリフォルニア星雲を撮ってみたいと思いながらも場所がよくわからず、撮れずじまいでした。その頃はカメラを天体用に改造していなかったので、このような赤い星雲は極めて薄くしか写らず、そのせいもあって写せなかったのです。
さすが、IRカットフィルターを除去したカメラでは、このようにやや露出不足気味のシャッタースピードでもモニター画面ですぐわかるほど写ってくれました。嬉しい!
カリフォルニア星雲はプレアデス星団のすぐ左横にあります。慣れてしまえば、とてもわかりやすい場所なのだけど。
極軸合わせの重要性も今日は強く認識しました。まず、大体の時角をカシオペアと北斗七星で合わせてから、北極星を含む、近傍の3星で合わせるのだけど、北極星だけでアバウトに合わせても200mm以上のレンズはガイドできないことを改めて思い知らされた次第。
とはいえ、近傍の他の2星が本当に見えづらい。このあたりは極望の口径と倍率を上げるなどして集光力を高め、改善して欲しいところ。
今回の新月期に、もう一度撮影できる天候に恵まれることを期待。
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