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2009年8月19日 (水)

ゆく夏を惜しみつつ

天体観測の聖地、村上市の天蓋高原へ。ところが機材を組み立て中、極軸望遠鏡がないことに気が付いた。
が~ん。ありえない。これではなんもできないじゃん。
その記憶はないのだが、どうやら先日行った樽口峠へ置き忘れてきたらしい。
仕方がないので(こんなことはもちろん生まれて初めて)目分量で極軸を合わせ、広角レンズで撮影に挑んだ。
シーイングは前回よりも良くなかったが、少しでも早いシャッタースピードを稼ぐため、今回は光害カットフィルターの使用はなし。レンズは最初シグマの18-50mm F2.8を絞り開放で使っていたが、ISO1600だとさすがにノイズがひどい。そこでノイズ量を減らすべく、レンズを虎の子のEF24mm F1.4Lにチェンジ、ISOを800に変更し絞りをF1.8-2.0付近にセッティング。これだとかなり画質は向上した。
周辺部はさすがに星が流れるけど、思ったより中心部の星はちゃんと点像に写っている。
イケル。今夜もがんがん撮るぞ!

Img_9960pkashiopea

まずはカシオペア座から。右にはアンドロメダ銀河が横たわり、その斜め下には同じ渦巻き型銀河のM33が小さく写っている。中央やや下の二重星団の左にはHα領域もあるみたいで、赤く写っている。家に帰って調べたら、散光星雲のIC1805/IC1848であることが判明。
前回から天体用にIRカットフィルターを換装したカメラを使っているけど、やはり楽しいね。ノーマル機だったらこのくらいの明るさの散光星雲は写らないところだ。

Img_9986pkashiopea

ほぼ同じアングルで、拡散フィルターをはずして撮影してみた。
う~ん、シャープ。アンドロメダが一層際だって見える。その代わり、カシオペアの位置は判別しがたくなる。もう少し拡散度の小さなフィルターがあればいいのだが。(でも、ないのです。)

Img_9954p2swan

今日もやはり天頂付近が一番透明度が高かったので(次点はカシオペアのある北の方角)、白鳥座を撮影。
今日初めてこの場所で天体写真を撮っている人にお目にかかった。地元の人だったが、やはりお目当ては白鳥座とのことだった。
双眼鏡で見ると、まるで厚い雲のように見えるいて座付近の天の川に比べ、白鳥座付近のそれは銀の砂、或いは宝石を敷き詰めたようなきらびやかさがある。
全天で最も美しい領域の一つである。写真で撮ってみてもそれは同じ。
一方、白鳥座X-1という巨大なブラックホールが存在するなど、神秘に満ちた領域でもあるのだ。
写真中央の最も明るい星がデネブ。その左斜め下に鋭くオレンジ色に輝く星はケフェウス座のガーネットスター。この星の周辺も美しい。
やはり赤い散光星雲のIC1396は、今度条件の良いときに200mmの望遠レンズで狙ってみたい被写体だ。

Img_9967pbega

夏を代表する星座、こと座の1等星がベガ。
シリウスやオリオン、プレアデスなどと並んで地球に生を受けた我々にはいろいろな意味で縁が深い星。ゆえに、古来人々はこの星の輝きに惹かれ続けてきたのだ。
実際、夜空でなんの予備知識もなしに星を眺めてみるとよい。
私たちの注意力を喚起する星や特定の領域はある程度限定されるはず。
瞑想の心得がある人は実物でなくともこの写真でいいので、10分くらい見つめ続けてみるといい。きっとあなたの五感のいずれかに大きな変化が起きるだろう。
星も生き物。星には星の集合意識がある。星達と対話してみよう。

Img_9981partire

この広い宇宙の中で、妙に気になる恒星がある。ぼくの場合、彦星で知られるアルタイルがそのひとつ。
もう5年くらい前になるが、初めて韓国映画「猟奇的な彼女」を見たとき、チョン・ジヒョンが大きな岩場で恋人の名を叫ぶ場面で、ぼくの全身は鳥肌が立ったものだ。
彼女は叫んだ「キョヌ~」と。
キョヌは韓国語でまさにアルタイルのことを指すのだ。ぼくのなかである遠い記憶の片鱗がどこかで蘇った。どうやらぼくのスピリットはこの星系と関係があるらしい。

Img_9995pm33

この夜は実にたくさん写真を撮った。露出は全て1分前後。
0時を回ったらかなり空の透明度が上がってきたので、2時頃まで撮りまくった。
最後にだめもとでレンズを150mmに付け替えてみたが、1分なら問題なくガイドできたので気をよくし(極望なしのポータブル赤道儀で極軸合わせをせざるをえなかったので、どこまでガイドできるかの実験でもあったのだ)、レンズをアンドロメダ近くのM33に向けてみた。
双眼鏡で見てもちゃんとM33が識別できたので、この頃の透明度はかなりのものだったに違いない。
ISOはしかしながら1600に上げざるを得なかったのでノイジーな画像ではあるが、コンポなしの1枚ものでここまで写ればまずは満足。宇宙に感謝だ。
次回は秋かな。今年の秋はなんとしてもプレアデス星団を格調高く写してみたい。

天体用改造EOS40D + Canon EF24mm F1.4L USM, Sigma 18-50mm F2.8 EX DC HSM and 150mm MACRO F2.8 HSM(写真は全て1枚撮り。コンポジットなし、ダーク&フラット補正なし)

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