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2009年7月25日 (土)

お化けの楽園

新潟県庁の近くに、金宝寺という浄土真宗のお寺があります。
毎年7月24日夜に境内で行われる肝試し大会は、18年前から続くこのお寺の恒例行事。
近年既成仏教への関心が薄れ、お寺へ定期的に足を運ぶ人は少なくなりました。そんな中、少しでも仏教へ関心を持ってもらおうという狙いで始めたのがこのイベントなのです。
この寺の住職の息子さんは同じ英会話スクールへ通っているS君。そんなご縁で写真を撮りに行ってきました。
もともと、ぼくは不思議大好き少年であり、肝試しは夏の恒例行事だったのです。
ですから、この話が来たときは二つ返事で引き受けた次第。

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肝試し大会の前に、まずは本堂へ入り住職の講話を聞きます。
講話のあとは子供向けの仏教のビデオ鑑賞。参加者の9割は子供達か親子連れ。
毎年100~120人の参加者が来るそうです。中にはカップルで来る若者もちらほら。

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時刻はもうすぐ19時30分。いい感じで日が暮れてきました。
ここがスタート地点。準備は万端です。

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十数人の学生達がボランティアでお化け役を演じています。
思い思いのコスチュームで墓地のそこかしこに散り、今か今かと子供達が来るのを待ちかまえています。
身体が二つあるなら、ぼくもお化け役をやりたいです。

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いよいよ始まりました!参加者は数人ごとに一定の間隔を空けて入場してきます。
前の組が見えなくなってから次の組をスタートさせるので、100人全員が回り終わるまで1時間近くかかります。

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参加者はこんな感じで今か今かとスタートを待っています。
ご住職がスタートを仕切っています。
日がとっぷりと暮れ、いよいよオートフォーカスは効かなくなりました。
キャノンの広角レンズのラインナップの中で最も明るいEF24mm F1.4Lを開放付近の絞りで使い、ISOを6400まで上げてもシャッタースピードは1/10以下。
被写体(人間)を止めることができないため、それこそ幽霊のように流れて写ります。
ピントは無限遠に合わせておきます。
それはそれで面白いのですが、ここまでISOを上げるとカラーノイズが凄い。
ですから、肝試し大会の写真は全てRAWからモノクロに変換してみました。
モノクロならノイズは目立たなくなるし、やはりこれはこれで雰囲気が出ます。

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お化けさんの中では、白装束に身を包み、ざんばら髪のカツラを被ったこの幽霊が一番怖かったです、個人的には。
元幽霊評論家としていわせてもらえば、ちょっとやつれた感じの生身の人間のお化けが一番恐怖感を感じます。
あとの人たちはモンスターだとかのお面を被っていたのだけど、それよりはやはりお岩さん系のメイクでしょう。
写真を撮りながら、ぼくだったらどんな風に演じるか、どんな風に怖がらせるかをずっと考えていました。考え始めるともう収拾がつきません。小学生時代に逆戻り。今でもまだ思案中です。

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現場は予想以上に阿鼻叫喚のるつぼと化していました。
周囲の街灯やビルの窓の明かりで結構明るいのに、なにがそんなに怖いのかなあ?
泣き出す子供も一人や二人ではききません。
ぼくは毎年お盆の時期に両親の実家のある会津へ遊びに行き、夜は当然のごとく怪談大会ならびに肝試しをするのが恒例でした。
当時は田舎の方へ行くと街灯が全くなく、足元さえ見えない本当の暗闇が待っていました。実際問題、幽霊の目撃者があとを絶たないその村で、その手の話をいやというほど聞かされてから夜道を歩くのは死ぬほど怖かったです。
あれに比べたら甘い甘い。
あ~、あの暗闇が懐かしいなあ。ハワイ島のマウナケアへ行かないとやっぱりだめかな。

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一通り全員が回り終えると、スイカが振る舞われます。花火も数発はじけます。
最高のイベントです。近所の子供達は幸せですね。
このようなイベントを毎年開催している関係者の皆さんには心から敬意を表します。

このあとお化け役を演じた人たちが整列し、一人一人自己紹介をしてイベントは終わるのですが、ここでまたぼくは考えました。
ぼくだったら、あえて一人ぐらいは行方不明にさせますね。
どういうことかというと、観客にサクラを一人まぎれさせ、こう言わせるのです。
「あの、白装束を着た人はここにいないみたいなんですけど・・・」
学生達「え、そんな人いなかったよ」
やりすぎかな?

子供達がみんな帰ると、お疲れさん会です。裏方さん達は二階の広間に集結、そこで寿司とお酒が振る舞われました。
ご住職の奥さんが進行役となり、マイクを全員に回し一人一人あらためて自己紹介と簡単な感想を述べるのです。
アットホームななかで時間は静かに過ぎていきます。
このとき、頭をある思い出が走馬燈のように駆け巡り、思わず目頭が熱くなりました。
福島県山都町の母の実家へ帰省すると、お盆の夜におばさんやいとこの姉が司会役となり、プチ演芸大会を催したものです。
母の実家の人たちは全員が本当に天使のような人柄で、その暖かい雰囲気に触れることは一年の最大の楽しみでもありました。
もうその家に住む人はなく、叔父さんもおばさんも、そしてぼくの両親も故人となってしまいましたが、毎年夏のお盆の思い出は、ぼくの宝箱の中に大切にしまってあります。
みんな、ありがとう。
ぼくは確かに感じることができます。そんなたくさんの天使達から、どんな瞬間も祝福と愛の光が注がれていることを。
この美しい光をハートの中でどんどん大きくしていきたいと思います。

Camera : Canon EOS50D + EF24mm F1.4L USM

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