ブルーモーメント
3日続きの晴天も12月4日が最後。ふと飯豊連峰の雄姿を見たくなって、夕方加治川治水ダムへと車を走らせました。
ここのダムサイトからは北股岳(2025m)が正面に見えます。ぼくが高校3年の時、初めて登った飯豊連峰のピークがこの山でした。
今は廃線になった東赤谷の駅からえっちらおっちら、加治川の上流にある湯の平温泉まで5時間かけてアプローチしたのです。死ぬかと思うくらいばてましたね。
湯の平温泉の手前にダムがありそこまで車で入れるのですが、数年前からその道が通行止めになり、事実上北股岳に突き上げる登山道は廃道同然になりました。
ぼくはほとんど全ての飯豊の登山道を走破しましたが、このルートが一番好き。
最も風景が美しいと思います。
なぜ林道が通行禁止になってしまったのか。その理由について書くと暗惨たる気持ちになるのでここでは触れません。とにかく、今は加治川治水ダムまでしか車で行けないのです。
さて、この日は空気の透明度がイマイチだったため、日没間際それほど山肌はピンクに染まりませんでした。1枚目の写真がそのピーク。
その20分後に撮ったのが3枚目の写真。
夕焼けタイムを過ぎると、数分から十数分間、あたり一面が青い光に包まれることがあります。時間の経過の共にその色は濃くなります。
この現象をブルーモーメントというのですが、快晴でかつ空気がよほど澄んだときでないと見られません。
もともと薄明の時間が長い北欧で生まれた言葉で、白夜の時期は数時間に渡りブルーモーメントが見られるそうです。
今日は空気がもやっていたので、見られたのは”なんちゃってブルーモーメント”。
直前の、上空高いところの雲にはその兆しがあったんですけどね(2枚目参照)。
北股岳の右側の鞍部には洗濯平と呼ばれる湿原地帯が広がっており、高山植物の宝庫となっています。雪渓からはこの世のものとは思えぬほど清澄な水が流れ、まさに天国のイメージそのもの。
飯豊へ登山の際は、ぜひ洗濯平と北股岳をプランに組み込んでみて下さい。
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